ダークアマゾン(組織)
 魔術世界の流通独占を目論む巨大組織。蒼崎橙子は魔術関連の道具をここから入手しているらしい。魔術協会のお偉方もこのままでは市場が食い荒らされるとようやく危機感を抱き始めた。


第一魔法(用語)
 バゼット・フラガ・マクレミッツの言葉とエーテル塊の説明から『無の否定』と思われる。これを扱った魔法使いはすでに死亡している。
 死者の蘇生にはこれか第二魔法である『並行世界の運営』、あるいは同じく魔法である『時間旅行』が関わる。


大英博物館(地名)
 イギリスにある世界中から略奪した品を展示してある博物館。時計塔ことロンドンの魔術協会の表の顔。


太極(概念)
 古代中国で生まれた思想である陰陽説を表す図。万物の状態を概念的に捉えたもので、能動的・活動的であるものを上昇する陽(白)、その逆であるものを下降する陰(黒)と分けている。
 昼と夜、明と暗、雄と雌と相反するものを象徴しながら、影響しあい流れあう世界の縮図ともいえる。また陽の中には陰の一点、陰の中には陽の一点があるが、これは陰陽の区別は絶対的なものではなく、陽の中にも陰があるということを示している。
 太極は始まりの一であるが、この二つに分かれた陰陽を両儀という。


第五架空要素(用語)
 エーテル。
 現実の世界の説ではこれに冷温、乾湿が加わると通常の物体になるとされている。


大黒屋(地名:劇場版)
 観布子市にある商店。


第三要素(用語)
 精神のこと。肉体と魂を繋ぐもの。


第三魔法(魔法)
 ヘブンズフィール。天の杯。魂の具現化。現存する魔法のうちの三番目に位置する黄金の杯。アインツベルンから失われたとされる魔法。アインツベルンから失われたとされる真の不老不死、魂の物質化のこと。魔術協会でも秘密にされてきた禁忌中の禁忌。
 過去にいた魂から複製体を作るのではなく、精神体でありながら単体で物質界に干渉できる高次元の存在を作る業。魂そのものを生き物にして生命体として次の段階に向かうもの。
 これを再現するために、この一端を使った冬木市での聖杯戦争が始められた。


大帝都(地名)
 月姫と空の境界の接点。三咲町の隣町にある焼肉屋。隣町でも有名で、ほぼ原価と思わせる低価格と一級品の肉の質が売りのパラダイス。三咲町からは電車に乗って行かなければならないが、それを補って余りある味と価格である。
 月に一度の割合で千円の食い放題をやっていて、そのたびに記録を打ち立てた人の名前を店内に飾っている。その一位、二位には『あおざきあおこ・とうこ』という名前が燦然と輝いている。


第二要素(用語)
 魂のこと。扱いが難しく、有るとされ、魔術において必要な要素とされていながらも、確立したのはロアのみ。記憶、魔術回路などは肉体ではなく魂にある。
 物質界において唯一永劫不滅なものだが、単体でこの世に留めることはできない。肉体がなければ留まれないが、その時点で“有限(肉体)の死”がついてくる。死亡すると霊子が拡散し、だんだんと根源に落ちてゆき、次の変換を待つ。
 通常は“内容を調べるモノ”“器に移し替えるモノ”に留まる。ミハイル・ロア・バルダムヨォンは変換不可能な魂を変換可能な情報に加工し、それによって転生無限者となった。だが魂の再現が難しく、本来のロアではなくその執念のみが転生していたようなもの。
 生前の能力が百パーセント受け継がれないならばそれは複製であり、過去の自分より劣ってしまう。
 魂が繋ぎ止められている核たる部分は頭部。


第二魔法(魔法)
 並行世界の運営。キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグの魔法。


大魔術(魔術)
 非常に強力な魔術。パラメーターで表すとAランク。
 第五回聖杯戦争におけるキャスターが柳洞寺で使用したものを一発発動するためには簡易的な魔法陣と瞬間契約(テンカウント)の詠唱をしなければならない。その詠唱時間は一人前の魔術師で一分、高速詠唱を使う魔術師で三十秒ほど。


第六架空要素(用語)
 悪魔のこと。人間の願いによって生み出され、人間の願いによって呼び出される受動的なモノ。実体化には『人々が創造したカタチ』が必要。
 エーテル?


高木彰一(人名)
 無免許で乗用車を運転していた17歳の少年。浅上藤乃に首をねじ切られて殺害されるも、接触事故扱いとなる。藤乃の7人目の犠牲者。


高見台(地名:劇場版)
 観布子市、あるいはその近郊の地名と思われる。


高峰夏海(人名:劇場版)
 黒桐幹也と両儀式の高校時代のクラスメイト。出席番号18。
 電話番号00-401-3369。
 住所は南観布子2-4-5。


竹本(人名)
 小川マンションの三階、306号室に住んでいた。


(人名:劇場版)
 カラオケVの従業員。


橘佳織(人名)
 礼園女学園1年D組(4組)の生徒。初等部からの礼園の生徒。要領が悪い。
 葉山英雄に強要されていた援助交際で妊娠してしまい、堕胎することも懺悔することもできず、クリスチャンゆえに自殺もできずに学生寮の火災のときに避難せずに焼死した。検死がなされたが、死因は薬物による中毒死か火災による焼死か判然としない。
 劇場版では1998年10月に葉山秀雄が校内で薬物中毒の発作を起こしたところを目撃してしまい、口封じのために薬物を投与されてしまう。その後、葉山の授業中に突然『妖精が見える』と錯乱して逃げ出し、旧校舎の教室に火を放ち自殺を図る。これは麻薬中毒による幻覚症状で、麻薬中毒になってしまった自分が許せずに自殺しようとしたのだが、一命を取り留め1999年1月頃に意識を回復する。


煙草(用語)
 蒼崎橙子が愛飲している煙草。台湾製の不味いもので、作った会社はすでになく、物好きな職人がダンボール一箱分だけ作ったというもの。工房・伽藍の堂の備品の中で二番目くらいに価値がある。劇場版で『煙龍』というものだと判明した。


(人名:終末録音)
 礼園女学院文芸部に所属する生徒。瀬尾静音が高等部三年生の時に文芸部部長を務めていた。


(用語)
 第二要素。扱いが難しく、有るとされ、魔術において必要な要素とされていながらも、確立したのはおそらくミハイル・ロア・バルダムヨォンのみ。記憶、魔術回路などは肉体ではなく魂にある。
 物質界ではなく、その上にある星幽界という概念に所属する物体の記録、世界そのものの記憶体。
 物質界において唯一永劫不滅なものだが、単体でこの世に留めることはできない。肉体がなければ留まれないが、その時点で“有限(肉体)の死”がついてくる。死亡すると霊子が拡散し、だんだんと根源に落ちてゆき、次の変換を待つ。
 通常は“内容を調べるモノ”“器に移し替えるモノ”に留まる。ミハイル・ロア・バルダムヨォンは変換不可能な魂を変換可能な情報に加工し、それによって転生無限者となった。だが魂の再現が難しく、本来のロアではなくその執念のみが転生していたようなもの。
 生前の能力が百パーセント受け継がれないならばそれは複製であり、過去の自分より劣ってしまう。
 魂が繋ぎ止められている核たる部分は頭部。


ダムダム弾(用語)
 銃弾の一種。弾丸の先端に十字の切込みが入っているもので、対象の体内で四つに分裂することで運動エネルギーを効率よく殺傷力に変換する。そのため1899年のダムダム弾禁止宣言と1907年のハーグ陸戦条約により軍用弾としての使用が禁止された。
 しかしこれとほぼ同様のホローポイント弾(弾丸の先端に円形のくぼみがあるもの)は一発のダメージ量の大きさや貫通による二次被害の軽減のため、狩猟目的や警察などにより広く使用されている。
 また現在ではダムダム弾が使用されていた当時よりもライフル弾の高初速化が進んだため、通常のライフル弾でも人体などに命中した場合には体内で弾芯とジャケットが分離するので、ダムダム弾に匹敵する銃創をつくる。さらに軟目標に対してはその体内で大きな破壊を、硬目標に対しては高い貫通力を持つ弾丸も開発されているため、現在となってはダムダム弾の禁止はほぼ形骸であると言える。



  


超能力(技能)
 異能。ヒトという種がヒトの普遍的無意識(阿頼耶識)から生み出した抑止力で、偶発的に発現する一代限りの変異遺伝。抑止の対象は霊長類として頂点に立つヒトに仇すモノたち。
 本来、人間という生き物を運営するに含まれない機能のことで、超常現象を引き起こす回線。つまり脳のチャンネルが人間の常識ではないチャンネルに合うことで得られる能力。
 魔術とは違い、先天的な才能が必要不可欠。異能の回線を持つ者たちは息を吸うかの如く超常現象を引き起こす。本人たちにとってそれは『出来て』当たり前のことなので、一般常識を持った外部からの指摘で初めて自分が異常なのだと気付く。
 陰陽の理を無視した、自然から独立した人間種が持つ最果ての能力。自然干渉法。だが超能力は陰陽の理にそぐわないだけのちっぽけな力であり、魔や混血の自然干渉には敵うわけもなく、超能力者単体では魔や混血には到底敵わない。


超能力者(用語)
 生まれながらにして特異な機能を持つ人間。純粋な人間として異能を保有するモノ。先天的な能力なので一代限りで終わる偶発的な発現者。先天的な自然干渉法を保有しているので魔術などといった後天的な技術を学ぶ必要がない。
 生まれながら人間に共通ではないチャンネル(常識)を持っている者の事だが、普通は共通のチャンネルも持っていて使い分けて生きている。共通のチャンネルを持っていない超能力者を『存在不適合者』という。
 魔と退魔は反発しながらもその力の大元を同じくし、共通のルールで対決するが、超能力者はそのルールを覆す。だが超能力は陰陽の理にそぐわないだけのちっぽけな力であり、魔や混血の自然干渉には敵うわけもなく、超能力者単体では魔や混血には到底敵わない。
 しかし規則の外の力は規則に生きる混血には脅威になるため、退魔は彼らを隠し玉として用意して争いの最中に登場させて混血の不意を突く。つまり、一瞬の隙を作る鉄砲玉というのが退魔の超能力者に対する認識であり、使用法。ゆえに混血にとっては邪魔者に他ならない。


蝶野台(地名)
 礼園女学院新碧緑荘近くの地名。バス停がある。


直死の魔眼(技能・超能力)
 遠野志貴と両儀式が保持する眼。モノの『死』を視る眼。魔眼の中で最高位のもの。魔眼のクラスは『虹』。これは『魔眼』と呼ばれることがままあるが、これほどの能力は魔術によってでは為しえない『超能力』であり、『直死の眼』と呼ぶほうが正しい。
 脳髄と眼球のセットで初めて機能する。ただし眼球を潰しても、死は眼球だけで視るのではないので死の概念を掴み取れることに変わりはない。つまり視覚ではなく知覚できるということ。
 脳髄の回線が根源の渦に対して開いており、それを通して理解した万物が誕生と同時に内包した『死(物質の寿命、発生した瞬間に定められた存在限界)』を視るもの。
 モノの死に易い黒い『線』と、モノの『死』そのものである『点』が視える。線を断たれればその箇所は本体が生きていようと死滅し、二度と動くことはなくなる。点を突かれればその個体は完全に停止する。線は意識しなくとも視えてしまうが、線を流している原因たる点を視るためには極度の精神集中が必要。
 判りやすく言うと、線を断たれた腕はたとえ物理的に肉体に繋がっていようと二度と動くことはないし、切断された場合は繋ぐこともできない。点を突かれた場合はいくら頑強なものであろうと必ず死ぬ。死の点はその存在にとっての死という概念そのものだからである。突き詰めるとモノの『概念』を殺すので基本的に何でも殺せるが、『死』を捉えることが重要なので『死』は死を視ている(捉えている)者が貫かねばならない。
 また、本人に理解できないもの、その時代において殺せない(壊せない)ものはその『死』も理解できないので線も点も視えず、殺せない。人間である保持者の基準はその時代の人間の限界に準じるからである。『死』を視るにはそれを理解しなくてはならず、根源の渦の対象のチャンネルにあわせねばならない。つまり生物以外の『死』を視よう(理解しよう)とすると脳の回線が本来ありえない方向に飛ぶので、遠野志貴の場合は脳の負荷が極めて大きくなり、強い頭痛が起きる。そのまま視続けると脳が破壊されて廃人になる。
 遠野志貴のものも両儀式のものも、ともに元来備えていた淨眼が死に触れて『死』を視るように発展したもので、ともに超能力である。
 遠野志貴はこれを蒼崎青子から貰った魔眼殺しの眼鏡で死が視えないように抑えている。両儀式も蒼崎橙子から魔眼殺しを勧められたがそれを断り、橙子に制御法を教わってからは常時死が見えた状態ながら自分の意思で制御できるようになった。このため式の方がより高度な直死の保持者といえる。また、式は死を視ても志貴のような頭痛はない。ただし式は『点』と、意識しなければ生物以外の『死』は視られないようだ。
 式の場合は「 」に繋がっているうえ死の概念を学習したために死を視る事は呼吸をするくらい当然のこと。遠野志貴が死を視ることで脳に負担がかかっていたのは、もともとが淨眼レベルで死を視るほどの異能ではなかったためである。死を視ても脳に負担がかからない式も、死を視ることが奇怪で気持ち悪いことは変わりない。通常、式は概念を視ることができるが志貴は概念を視ることができない。これは脳のスペックの違いで、志貴は『概念』を捉えることに向いていないため。式は「 」に触れて事象の視覚化に特化し、志貴は死に沈んで生物殺しに特化した。
 式の直死は式にとって『生きている(lifeではなくlive)』ものならば死の線は視える。例えば壊れた電話を『壊れている=死んでいる』と認識した場合にはその電話を殺すことが出来ない。巫条霧絵の周囲にいた幽霊たちは死んでいるが現世に介入できている時点で『生きている』。そのため、霊体のままのサーヴァントにも死の線は視える。式は荒耶宗蓮が左腕に埋め込んだ仏舎利の死を視ることができなかったが、これは仏舎利が『生きながら入滅した』覚者の物だったためで、これを殺すには通常の死の概念より何段階も高度な死の線を読み解かねばならない。
 未来とはあやふやなものなので式であっても殺すことはできないが、瓶倉光溜のような自らの意思で未来を確定させる未来測定は未来に明確なカタチを付与してしまうため死の概念が適用され、直死によって殺し得るものとなる。
 また志貴も極限状態になると脳に多大な負荷が掛かるとはいえ混沌や地球そのものといった概念的なものの死をも視ることが可能となる。なお鉱物や植物などに関しては通常でも線を視ることが可能であるが、生物である志貴の脳は基本的に生物の死しか理解できないため非生物の死を視ると脳に負荷が掛かる。
 18代目のミハイル・ロア・バルダムヨォンの転生体も似たような魔眼を保持していたが、彼はモノの死ではなく『モノを生かしている部分』を視ていた。
 2003年11月末頃の時点で極東に直死の魔眼が出現したという噂が魔術協会に流れている。


直死の眼(技能・超能力)
 →直死の魔眼



  


使い魔(用語)
 魔術師が使役するモノ。
 魔術師は自室に引きこもって研究をするためにめったに外出しない。そのため、お使いをする使い魔を作って使役する。あくまで雑用をするためのモノなので術者以上の実力を持つことはありえない。主人とは因果線(ライン)で結ばれ、主人(製作者)である魔術師の能力が使い魔に付与される。
 作り方には自分の魔術回路(血液、眼球、髪など)に手を加えて作る擬似生命と、自然の精霊を捕獲して使い魔にする方法がある。レンは前者で、黒猫の死骸に少女の死霊を掛け合わせて作られた。後者だと知らず知らずに精霊に使われることもあるのであまり好まれない。
 分類としては魔術師が自身の肉体の一部を使って作る分身としての使い魔と、他の生物を前身にして作り上げる手足としての使い魔に大別される。
 遠野志貴のように他人の作った使い魔と契約することもできる。
 故にサーヴァントは本来の意味での使い魔ではない。


辻ノ宮(人名)
 小川マンションの四階、408号室に住んでいた。



  


TCH(用語)
 テトラヒドロカンナビノール。
 幻覚作用、多幸作用がある向精神薬。大麻樹脂に数%含まれる、マリファナの主な有効成分。脳や体中にあるカンナビノイド特異的受容体に結合することで薬理学的作用を及ぼす。日本では麻薬及び向精神薬取締法により麻薬に指定されている。


T大学(用語)
 詳細不明。有名大学で、黒桐鮮花の志望校。鮮花はここに合格するという前提で礼園女学院に入学を許された。


デパート(地名)
 観布子市にある大型デパート。1998年に創業10年を迎えた。
 観布子市の心臓部やJR観布子駅からやや離れた川べりにある4階建ての横に広い典型的な郊外型デパート。1998年8月3日にここの立体駐車場の3階で両儀式と倉密メルカが戦い、同日11時50分に倉密メルカが仕掛けた爆弾が爆発して家族をかばった父親が軽傷を負った。なお爆発に巻き込まれなかったもののなぜか右目を負傷し右の視力を失った少年瓶倉光溜も被害者としてカウントされている。


天王寺(人名)
 小川マンションの五階、502号室に住んでいたと記録されているが、架空の人物。


天の杯(用語)
 ヘブンズフィール。第三魔法。現存する魔法のうちの三番目に位置する黄金の杯。アインツベルンから失われたとされる真の不老不死、魂の物質化のこと。
 過去にいた魂から複製体を作るのではなく、精神体でありながら単体で物質界に干渉できる高次元の存在を作る業。魂そのものを生き物にして生命体として次の段階に向かうもの。



  


統一言語(用語)
 人々が別れる前にあったとされる『真理』のようなもので、真言(真言の誤りか?)よりも数ランク上の言葉。玄霧皐月が現代において唯一行使でき、加えて三咲町の二度目のタタリの際にのみ出現した死徒二十七祖の13位を継ぐオシリスの砂も行使できる。統一言語で世界の記録を引き出すことができる。
 太古のバビロニアで神に乱される以前の力ある言語。その頃は人間・動物・植物・無機物の区別なしにこの言語を使っていた。脳ではなく、根源の渦を通して魂に効果を及ぼす強力なテレパシーのようなものと考えれば概ね当たっている。これが太古における現代では不可能な神秘の実現の重要な要素になっていた。だが、それを恐れた神により根源の渦を介さず、魂ではなく脳に作用する乱された言語に置き換えられた。
 現在ではコレを操れる者は玄霧皐月のみであり、他の者はこの言語で言い返せないので強制的にこの言語に従ってしまう。なぜなら、この言語は根源の渦を介して魂に作用するので、コレを拒否するのは自身の存在を否定するのと同義だからである。
 統一言語と根源に通じている両儀式の肉体は同じ階級。そのため式個人に対しては効き目が薄いが、統一言語の対象を式個人に限定しない場合はちゃんと効果がある(『あなたには見えない』では効果が薄いが、『ここでは見えない』ならば『ここ』にいる者全ての視覚を奪えるため有効)。
 話し掛ける時の手間暇にもよるが、効果の持続時間は基本的には一日単位。


統一言語師(用語/俗称)
 マスター・オブ・バベル。
 →玄霧皐月。


トゥーレ協会(組織)
 ルーン文字のオリジナルがあるらしい。
 現実ではナチ党の原型になった魔術結社。


桃園寺(人名)
 小川マンションの三階、310号室に住んでいた。


東都大学(組織:劇場版)
 国立東都大学。
 臙条孝之はこの経済学部の卒業生。


トーコトラベル(用語/魔術)
 箒を使った飛行の推進方法の一つ。蒼崎橙子が発案した。著作権が設定されている。
 推進するのではなく、目的地に楔を打って魔術アンカーで牽引されるもの。


時計塔(用語/地名・組織)
 大英博物館ことロンドンの魔術協会のこと。魔術協会の三大の部門の一角を担い、魔術協会全体の本部である。
 表向きはただの博物館。時計塔とはそのままの意味であるが、工房のほとんどは地下にあり、下に行けば行くほど狂気の度合いを増す。ここに東洋系の者は多くない。魔術協会で最大の基本にして至高の学舎であり、魔術協会の本部。ほかの魔術師たちもここを手本にしている。
 鉱石学科、降霊科(ユリフィス)、霊媒科などが存在する。メレム・ソロモン曰く「ホントにつまらない」。
 蒼崎青子がここに在籍し、蒼崎橙子が在籍するも封印指定を受けて脱退している。


とちぎしろ(用語)
 栃木白。
 大麻の一種で、在来種のおよそ1/30しかTHCを含まない人工的な品種。繊維の利用を目的にしている。ただし陶酔成分を多く含む品種の花粉を受粉した場合には、陶酔成分に関する遺伝子は優性遺伝するため、とちぎしろも陶酔成分を含むことになる。
 日本における大麻の栽培はほとんどが栃木県で行われており、その品種はこのとちぎしろである。栃木県はとちぎしろの種子の県外持ち出しを禁止している。


丼吉(地名:劇場版)
 詳細不明。観布子市にある店(飲食店か)。



  


内藤(人名)
 小川マンションの五階、506号室に住んでいた。


ナオミ(人名)
 礼園女学院の生徒。高等部からの編入組で、1998年度の時点で高等部1年生。自宅は香港にある。
 反体制気質ながら勤勉。学院内では髪を脱色し、化粧をしているが、帰省する際には髪の色を戻し化粧も落としている。素行が悪いが、最低でも学年でトップ3に入る良好な成績で学院側を黙らせている。タイトルだけでシスターが貧血を起こしそうな海外バンドを好む。
 1998年の夏休みは外出届が受理されなかったため帰省する予定はなかったが、弟が事故に遭ったことで帰省する。


ナオミの弟(人名)
 本名不明。
 1998年の8月に事故に遭い、頭部の手術を受ける。かなり危険な状態だったようだが、目を覚ますなり手術のために剃られた頭を見てクールと言い放った。それが原因でナオミに殴られ、傷が開く。


中原睦月(人名:劇場版)
 1995年度の観上高等学園1年E組の生徒。出席番号17。
 電話番号00-684-8676。
 住所は音和谷本町3-11-8。
 なぜか『な』で始まるにもかかわらず『佐藤』と『下村』の間の出席番号17番。


夏巳館(地名:終末録音)
 映写機が作り出した殺人事件の舞台。『終末録音』の作中で描かれたうちのどこまでが事実かは不明だが、迎賓館自体は実在する。
 300坪ほどの敷地に建てられた豪華な洋館。礼園女学院の卒業生であるマニアックな建築家に『殺人事件の舞台になりかねないミステリアスさで』と注文して出来た建物。これを建てたのは紺野重造で当初は石杖カナタのためのサナトリウムだったが、彼の死後は礼園女学院が迎賓館として使用している。
 二階建てで一階がロビーと9部屋の客室、二階がラウンジと書斎、コレクションルーム、プレイルーム、映写室、ダーツ室、食堂、厨房がある。客室は3×3部屋という配置になっており、室の番号は中心に0号室があり、そこを起点に『の』の字を書くように配置されている。ロビーに面した6号室、7号室、8号室はロビーから直接入れるが、それ以外は6号室を起点に蜷局を巻くように前の客室を通らないと入ることができない。つまり9室の中心にある0号室には6号室から5号室、4号室、3号室、2号室、1号室と通らなければならない。また鍵は奥の方の室からしか開けることができない。マスターキーも用意されてはいたが、竣工時に洋館の紺野重造の手で溶鉱炉に捨てられたらしい。
 客室にはそれぞれトイレとキッチンが備え付けられている。ただし0号室だけはコンクリート打ち放しの病室になっている。
 黒桐鮮花らの殺人事件が起きた年は夏巳館の完成から7年目だが、黄路美沙夜の「もともと戦後に作られたもの」という発言から、もとあった建物を迎賓館に改装してから7年、という事かもしれない。
 8人で泊まると蛇の祟りで殺される、黄路一族の隠し子が幽閉されている、世界を滅ぼす邪神を地下に封印している、などといった怪談が多数ある。


七夜(家名/退魔)
 浅神・巫浄・両儀と並ぶ退魔の一族。
 大昔は七夜と両儀の仲は良かった。


奈留島(人名)
 小川マンションの五階、501号室に住んでいたと記録されているが、架空の人物。


南部中学校(組織:劇場版)
 観布子市立南部中学校。
 臙条巴が卒業した中学校。



  


西音和谷(地名:劇場版)
 観布子市の地名。


西観布子(地名:劇場版)
 観布子市の地名。


200のバイク(用語)
 排気量200ccのバイクという意味だろう。蒼崎橙子の持ち物。詳細不明。


にぼしフレーク北海道ミルクづくし(用語:AATM)
 ネコアルクらに乗っ取られたアーネンエルベのメニューの一つ。調理したのは荒耶宗蓮。すごくまずい。



  


(用語)
 1998年8月に一時期両儀式と黒桐幹也が世話をした黒猫。幹也の依頼で式の部屋に一週間置かれ、幹也が見つけた里親に引き取られた。だがその後里親の許から逃げ出し、結局幹也の実家で飼われることになった。
 黒桐鮮花曰く、両儀式に似ている。
 幹也によく懐いており、式の部屋にいる間も玄関ドアを見つめていた。また三ヶ月経って幹也に会ったときも顔を舐めていた。鮮花には一切懐かなかった。


ネコパンチ(用語)
 力の単位。30000ネコパンチで黒桐鮮花のかかと落とし一発分の破壊力。アルバに換算すると3000ネコパンチで1アルバとなる。30000ネコパンチの威力がある鮮花のかかと落としはコミケカタログもぶち抜く。



  


ノタリコン(用語)
 単語の頭や最後の文字を入れ替えたりアナグラム的効果を用いたりする『テムラー』、文字を数字の値に分解して特殊な効果を得る『ゲマトリア』と並ぶヘブライ式の暗号術『カバラ秘文』の一つ。意味は『速記』。
 単語の頭や後ろの文字のみを記述することで極限まで呪術的意味を込めた文章を短縮できる。例えば『AGLA』を普通に読むと『能力』、ノタリコン式に読むと『主よ、汝が業は永遠なり』となる。つまり、すべての暗号秘文には表の意味と裏の意味があり、そのためにあらゆる呪文詠唱式魔術では最速の詠唱手段とされ、カバラ系の魔導書はこれで書かれていることが多い。
 ただし、その特性ゆえに解読には多大な知識と天稟が必要。




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