アーチャー(クラスカード)
 クラスカードの一枚。これを限定展開することでカレイドステッキが弓に変化する。ただし出現するのは弓のみで、矢は自前で用意しなければならない。
 黒化英霊としての姿は第五次聖杯戦争におけるアーチャーではなく、左腕と頭に布を巻き、上半身裸の褐色の肌と白い髪を持つ男の姿。ランサーとともにバゼット・フラガ・マクレミッツに倒され回収された。
 遠坂凛が持っていたが、大空洞の崩落の際にイリヤスフィール・フォン・アインツベルンがこれを夢幻召喚する。しかしイリヤスフィールの中で封印されていた『聖杯としてのイリヤスフィール』がアーチャーのカードを取り込んで実体化したことでクロエ・フォン・アインツベルンが生まれ、アーチャーのカードは単体で存在しなくなった。


アーチャー(クラスカード)
 八枚目のクラスカード。
 クラスカードは鏡面界の地表に存在していたが、これが存在する鏡面界での場所は地下の地脈の本幹の中心で、地脈が収縮するほどの魔力を吸収していた。その地点は現実世界に置き換えると『海の家がくまざわ』がある海岸の地下。回収作戦ではそこまで縦穴をボーリングし、そのそこで鏡面界に接界する。なおこの掘削工事の施主はエーデルフェルト。
 地脈の中心で二ヵ月半に亘って魔力を吸収し続けたことで、セイバーを遥かに上回る濃密な黒い魔力の霧を纏っていた。いくらダメージを与えても膨大な魔力によって簡単に修復されるほか、黒い泥から無造作に大量の宝具を出現させて攻撃・防御を行う。
 遠坂凛、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン、クロエ・フォン・アインツベルン、美遊・エーデルフェルトによる初撃必殺の戦法はルヴィアゼリッタの『世界蛇の口』での足止めは成功したものの凛とイリヤスフィール、美遊による『打ち砕く雷神の指』を耐え切り、クロエの『約束された勝利の剣』を壊れた幻想として用いた射撃を盾で防いだことで通用しなかった。
 続いて肉弾戦を挑んだバゼット・フラガ・マクレミッツを無数の宝具で串刺しにして殺したものの、バゼットは自身の死亡を発動条件とする蘇生のルーンによって蘇生し、イリヤスフィールとクロエのサポートを受けて黒化英霊の中からクラスカードを掴み取ることに成功する。しかし完全にクラスカードを抜き出すまでには至らず黒化英霊はクラスカードを取り戻し、乖離剣エアと思われる剣を出現させて神話じみた暴威を現した。


アーチャーの弓(宝具)
 アーチャーのクラスカードを限定展開することでカレイドステッキが変化する弓。弓だけで矢はない。


アイリスフィール・フォン・アインツベルン(人名/魔術師)
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの母。夫である衛宮切嗣とは入籍していない。現在は切嗣とともにヨーロッパへ出張中。日常を守るために戦っているらしい。愛車はメルセデス・ベンツェ300SLクーペで、運転は荒い。
 イリヤスフィールには魔術とは関係ない世界で普通の女の子として生きてほしいとの願いからアインツベルンを出た。イリヤスフィールとの感応能力がある。
 いつも楽しそうに笑っていて何事にも動じないが、基本的に大雑把でノリだけで行動し、突然現れてはその場の雰囲気をぶち壊す。
 イリヤスフィールが生後八ヶ月の時に聖杯戦争を否定し、聖杯の器としてのイリヤスフィールを封印して普通の女の子としての人生を歩ませることを選んだ。その封印された聖杯の器としてのイリヤスフィールは、しかしイリヤスフィールの中で成長し、偶発的事故によってクロエ・フォン・アインツベルンとして受肉することになる。
 突然帰国し、クラスカード収集から逃げ出したイリヤスフィールと風呂で対話して立ち直らせる。その後再び出国。
 クロエとイリヤスフィール、美遊・エーデルフェルトが戦っているところに乱入し、針金でクロエとイリヤスフィール双方を殴り倒して気絶させる。その後マジカルルビーから経緯を聞きだしてエーデルフェルト邸大浴場でイリヤスフィールとクロエ、美遊と話し合いをする。そこでイリヤスフィールは聖杯の器として生み出されたことやアインツベルンが既にないことを伝え、自分がただ生きることを望んで消滅の危機を回避したクロエをイリヤスフィールの従姉妹としてアインツベルン邸に住まわせる。
 夏休みにイリヤスフィールたちがルヴィアゼリッタのプライベートジェットで南の島にバカンスに行くはずが墜落・遭難した時は、そのプライベートジェットが消息不明になったため自動車で『海を渡って』遭難した島に助けに行き、イリヤスフィール、クロエ、美遊の三人に迫られていた士郎を轢いた。その後、イリヤスフィールたちに半裸で何をしていたのか問い質した。さすがに自動車で全員を救助することはできないため、自動車で海上を走って戻り、救助を呼んだ。
 八枚目のクラスカード回収作戦に先立ち、クロエから聖杯戦争とクラスカードの関連を問われるが、聖杯戦争は既に終結しており、聖杯戦争では英霊の召喚にカードなど用いず、八人目のクラスも存在しないと言った。


アインツベルン(家名)
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの家。
 家族構成はアイリスフィール・フォン・アインツベルンとその内縁の夫である衛宮切嗣、二人の娘であるイリヤスフィールと切嗣の養子である衛宮士郎。それにアインツベルンのメイドであるセラとリーズリットが同居している。アイリスフィールと切嗣は常態的に家を離れており、滅多に家に戻らない。
 家事は当番制だが、セラは長男である士郎が家事をするのが気に入らないので当番制に反対している。


アインツベルン(家名)
 アインツベルン本家。
 表向きはドイツの古い貴族だが、実態はどの協会にも属さず他家との交流も持たない単一の魔術一族。魔術体系や方式など一切不明で、ただ千年の歴史を持つことくらいしかわからない。
 聖杯戦争という大規模な儀式を起こそうと画策していたが、ここ10年ほどはほとんど活動していない。
 既にアインツベルンは存在せず、聖杯戦争は起こらない。


アキラ(人名)
 栗原火雀の同人仲間。
 夏に火雀と一緒に同人誌を発行しようとしていたが、12ページ担当していた原稿を落とした。この年は8月3日が金曜日であるため、2001年、2007年、2012年のいずれかと思われる。


アサシン(クラスカード)
 クラスカードの一枚。セイバーの次に現れた。
 黒化英霊としての姿は第四次聖杯戦争のアサシンらしく、アサシンのサーヴァントが50体以上現れた。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと美遊・エーデルフェルト、遠坂凛、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトを包囲した上で魔力循環を阻害する毒を塗ったダークを用いて攻撃を仕掛けるが、それに死の恐怖を感じて封印が解けたイリヤスフィールによって圧倒的な力の差により一瞬で撃破される。
 バゼット・フラガ・マクレミッツがエーデルフェルト邸を襲撃した際にはバゼットがルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトから回収していたものをスラックスのポケット越しにイリヤスフィール・フォン・アインツベルンが限定展開した。効果はマジカルルビーをイリヤスフィールに擬態させる(礼装を任意の姿に変化させる?)こと。


アンインクルード(用語)
 →接続解除。


射殺す百頭(用語)
 ナインライブズ。
 バーサーカーのクラスカードを限定展開した際の能力。ランクは不明。岩を砕いて作ったような巨大な斧剣。
 元は九頭の大蛇を殲滅した弓矢だったが、それで培った武技をあらゆる武具に適応させ、一つの流派として昇華したもの。この流派こそが宝具といえるものだが、武技は失われて剣のみが展開される。
 ギルガメッシュが用いた真・射殺す百頭はこの原典であり、自動追尾の幻想種殺しレーザーの九発同時射撃というインチキじみた性能を持つ。


イリヤスフィール・フォン・アインツベルン(人名)
 私立穂群原学園小等部5年1組。身長133cm。7月20日生まれ。
 家族構成は母アイリスフィール・フォン・アインツベルンと父衛宮切嗣、義兄の衛宮士郎。両親はヨーロッパに出張中で不在、士郎とアインツベルン家のメイドであるリズ、セラと同居している。士郎に恋心を抱いている。俊足で、50m走ならば男子にさえ負けたことがない。成績もかなりいい。アインツベルン本家の記憶はない。
 入浴中をマジカルルビーに襲撃され、無理矢理マスターにされる。その後遠坂凛に奴隷にされた。魔法少女になったのは不本意であったが、なったからには楽しもうという前向き思考で魔法の練習に精を出す。
 イリヤスフィールには『封印』が施してあり、これは生命の危機に直面すると解ける。封印が解けると10年間蓄積された膨大な魔力が開放されるが、その量はセイバーを打倒した際に開放された一部であっても一人の人間が許容できる魔力量ではない。二度の開放で10年分の魔力のほとんどを使い果たしている。セイバー戦で封印が解けた翌日はその反動で発熱し、学校を休んだ。
 セイバーの黒い極光の剣である『約束された勝利の剣』を目にしたことで封印が解け、アーチャーを夢幻召喚して光の剣である『約束された勝利の剣』を投影。互いにその真名を開放して撃ちあい、セイバーを圧倒し打倒した。なおセイバーのクラスカードは美遊が回収している。イリヤスフィール自身はこの時の事を覚えておらず、アサシンとの戦いにおいて二度目に封印が解けた際に全て思い出した。
 魔法少女になった当初は面白半分だったが、セイバー戦とアサシン戦において死を身近に感じ、また自身が秘める力のあまりの大きさに恐怖したためクラスカード収集から逃げ出す。しかしアイリスフィール・フォン・アインツベルンとの風呂での対話により立ち直り、バーサーカーと戦う美遊のもとへ駆けつけてともにセイバーを並列限定展開してバーサーカーを打倒した。
 美遊・エーデルフェルトに比べ突破力で劣るが機動力で勝る。手順を飛ばして結果のみを導くという先天的な才能を持つ。また隠れサディストらしく、メイド姿の美遊を襲ったことがある。
 地脈を拡張するため美遊、凛、ルヴィアゼリッタとともに大空洞で龍穴から高圧縮魔力を注入した際に魔力の逆流が起きる。その時に衝撃で落盤が発生し、これを防ぐためにアーチャーを夢幻召還して熾天覆う七つの円環を使用する。しかしその途中で何らかのトラブルが発生し、クロエ・フォン・アインツベルンが生み出された。クロエの誕生後、イリヤスフィールの魔力は以前の三分の一以下に落ち込んでいる。
 クロエが現れてからはおそらく魔力不足から少ない魔力を効率的に運用するようになり、攻撃方法が砲射から斬撃に変わっている。また防御についても物理保護を全開にして攻撃を受け止めるのではなく、錐形に展開して攻撃を逸らす方法になっている。
 美遊と凛、ルヴィアゼリッタと協力してクロエを捕獲し、死痛の隷属をかけたためイリヤスフィールが感じる痛覚はそのままクロエにも伝わるようになった。それに加えて凛から念のためにランサーのクラスカードを預けられた。その直後あっさりと脱走していたクロエがアインツベルン邸で士郎を誘惑しているのを発見し、文字通り苦肉の策で自分を痛めつけてキスを阻止する。
 翌日、穂群原学園小等部で女性相手に無理やりキスをしまくっていたクロエを止めるため多元転身して戦おうとするが、それをタツコ、糸目少女、眼鏡の少女、藤村大河に目撃されてしまう。もっともまだ魔術を使ってはいなかったためコスプレだと思われた様子。
 初ちゅー奪われまし隊とクロエのドッジボール対決では美遊とともにクロエチームに入れられるが、勝っても自身に何の得もないため意図的にアウトになる。しかし初ちゅー奪われまし隊が嶽間沢龍子一人になった際に龍子と交替し、クロエと激戦を繰り広げる。しかしその際に放った『わたしの偽者のくせに』という言葉で怒ったクロエにボールを顔面にぶつけられ昏倒、保健室送りになる。ただし死痛の隷属によりクロエも気絶したため、勝負は相討ちに終わった。
 クロエはアイリスフィールによって封印された聖杯の器としてのイリヤスフィールが成長したもの。使用法もわからないクラスカードでいきなり夢幻召喚ができたのも、イリヤスフィールの中に魔術理論などを省略して結果を実現するという願望機の機能を持つクロエがいたため。
 体育の水泳の授業中に美遊とともに複数の次元が融合した空間に取り込まれ、高町なのは、フェイト・テスタロッサと出会う。そこで四人が力をあわせて原因となった時計塔を破壊し、イリヤスフィールがマジカルルビーのハリセンモードで原因を作り出した別次元の遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトをしばき倒した。なお元の次元に戻る際に間違ってマジカルルビーではなくレイジングハートを連れて来てしまった。
 遠坂凛に望みを訊かれた際に『元の生活に戻りたい』と言ったため、クロエはそれを『魔術、美遊や凛、ルヴィアゼリッタとの出会い、クロエの存在そのものの否定』と拡大解釈して激怒、自分が死ぬことも承知でイリヤスフィールを殺すことを決意。それを阻もうとする美遊も殺そうとし、制止しようと駆けつけたイリヤスフィールとも戦う。しかしクロエは直後に現れたアイリスフィール・フォン・アインツベルンに針金で殴り倒されて気絶。喧嘩両成敗ということでついでにイリヤスフィールも殴り倒された。
 その後エーデルフェルト邸大浴場でクロエとともにアイリスフィールと対話し、クロエはイリヤスフィールに普通の生を与えるならば自分には魔術師としての生を与えてほしいと願う。だが既にアインツベルンがなくなっていると知らされて激昂し、魔力切れで消滅しかけたクロエに咄嗟に魔力供給をする。クロエの消滅までの僅かな時間で自分の想いを伝え、『自分の望みを叶えて』と願う。その言葉を受けたクロエがただ自分が生きることを願ったことによって彼女の消滅は回避され、クロエはイリヤスフィールの従姉妹としてアインツベルン邸に住むことになった。
 リーズリットの『イリヤはクロのお姉さん?』という質問から姉の地位を確保するため奮闘する。具体的には、嶽間沢龍子、栗原雀花、桂美々、森山那奈亀からそれぞれの姉、兄、弟のことを聞き、その姉っぽいことをすべて実行。姉的容姿として髪型を昇天ペガサスMIX盛りにし、ツンデレて、姉の力の誇示として開封していない缶飲料(外見から350ml入りのアルミ缶と思われる)を握り潰し、その結果として妹に心配される、というものだった。ちなみに未開封のアルミ缶を握り潰すには握力が100kg以上必要であるらしい。
 パウンドケーキを作る調理実習ではクロエと対決することになり、栗原雀花、森山那奈亀、嶽間沢龍子とグループを組むが、龍子の度重なる妨害によってかなりエキセントリックなものが出来上がる。しかし士郎の試食では食べる人への愛情の差で勝利を勝ち得た。
 エーデルフェルト邸の異常を察知して駆けつけ、クロエともどもバゼット・フラガ・マクレミッツとの戦闘になるが、あまりの魔力不足により満足に攻撃することができなかった。しかし切り札に反応する『斬り抉る戦神の剣』を持つバゼットに対しては逆に幸運だったとも言える。
 バゼットとの戦いの中で小さな物理防御壁を連続して無数に展開することで防御力を高めたり、物理保護壁を相手の腕に展開して拘束に応用したりと技術的に成長していく。しかしクロエともども手痛く叩きのめされ、救援に駆けつけた美遊も撃破されてクロエの中のアーチャーのカード以外を奪われる。
 バゼットが奪ったカードをスラックスの左ポケットに仕舞うのを見てポケット越しに限定展開することを思いつき、クロエの援護を得てアサシンのカードを限定展開することに成功する。これは攻撃のためではなく、バゼットの首筋に死痛の隷属が仕掛けられていることを見抜いた上でマジカルルビーをアサシンの効果でイリヤスフィールに偽装し、多元転身を解いたイリヤスフィールがバゼットに触れることで死痛の隷属を発動するため。しかし多元転身を解いたことで身体強化や治癒の効果がなくなり力尽き掛けるものの、地下から放たれたルヴィアゼリッタのガンドによってバゼットが体勢を崩したことで接触に成功、死痛の隷属が発動する。その後は駆けつけた凛の交渉によりバゼットは撤退する。
 夏休みにクロエ、美遊、栗原雀花、森山那奈亀、嶽間沢龍子、桂美々とともに士郎と柳洞一成の引率のもと誕生パーティーのため海に行く。海ではマジカルルビーに惚れ薬を注射された士郎に迫られるが、危ういところで美々がそれを目撃したため未然で終わる。なおマジカルルビーが引き起こしたその騒動はマジカルサファイアが洗脳電波デバイスで全員の記憶を消すことで収束させた。
 八枚目のクラスカード回収作戦では美遊とともに凛の『打ち砕く雷神の指』への魔力チャージを担当する。しかし当初の初撃必殺の戦法が通じなかったためクロエとともにバゼットのサポートに回り、クラスカードの回収を補佐する。しかし結果的に失敗してしまったため、危ういところでクロエ、バゼットを連れて離界した。
 『沈黙のルビー アルマゲインパクト』では、街で偶然見つけた衛宮士郎と遠坂凛を追って美遊・エーデルフェルトとともにアーネンエルベに入り、隅っこに陣取る。そこから日比乃ひびきと桂木千鍵と一緒に美遊とマジカルルビーの読唇術で士郎と凛の会話を盗み聞きするのだが、途中からマジカルルビーによる士郎の言葉の中継がキャラ崩壊したせいで士郎が凛をアダルティに口説いていると信じ込んでしまい、世界の滅びを望んでしまう。
 世界の滅びを願ったことでその願望が隕石を静止衛星軌道から地表に垂直落下させる星呼びの儀として成就されてしまい、アーネンエルベを中心とした半径100メートル圏内が地図から消滅する危機に瀕する。その危機を回避するため、アーネンエルベの店内でひびきと千鍵の前で多元転身をした。その後、マジカルサファイアが次元の狭間に飲み込まれた美遊とひびき、千鍵もマジカルルビーとの仮契約による並列処理で転身する。
 隕石の軌道修正のため、イリヤスフィールへ他の三人が魔力供給を行う際にはマジカルルビーの性質から愛する人のことを想う必要があったのだが、ひびきだけは恋愛の愛ではなく、隣人愛的な愛しか考えられず、そのせいで軌道修正は失敗。世界の滅びを願った自分を責め、隕石への体当たりを繰り返した。
 なお、この星呼びの儀はもう少しパワーアップすれば朱い月のブリュンスタッドの月落としに迫るほどの大魔術。
 イリヤエ・ロボマエではターミネーター2を観て影響を受けた。
 入浴中にクラスカードを湯船に落として遠野秋葉とメカヒスイの戦闘状況下にある浴室に転移してしまい、誘導ミサイルを防ぐために多元転身して秋葉とともに逃げる。その後、琥珀の挑発に乗って琥珀が用意した地下への通路に踏み込もうとする秋葉を止め、ランサーのクラスカードを限定展開した突き穿つ死翔の槍で地下5層をぶち抜いた。
 その後、48体のメカヒスイに対してセイバーのクラスカードを限定展開して一気にそれらを破壊した。
 桂美々が腐女子であることを教えられたときはボーイズラブは普通ではないからやめてほしいと思ったが、栗原火雀の豪快な説得により美々の気持ちを尊重するようになる。


インクルード(用語)
 →限定展開。


インストール(用語)
 →夢幻召喚


インビジブル・エア(宝具)
 →風王結界


ヴィマーナ(宝具)
 ギルガメッシュの財の一つである飛行宝具。
 受肉した理性の側ではなく、アンジェリカが持つクラスカードの側にある。


打ち砕く雷神の指(魔術)
 トールハンマー。
 遠坂凛の魔術。八個の宝石を直列起動し、構築した魔力の高速回転増幅路から美遊・エーデルフェルトとイリヤスフィール・フォン・アインツベルンからの魔力チャージを受けて発射する魔力砲。
 八枚目のクラスカード回収作戦で用いられ、黒化英霊に命中したものの黒化英霊はこれを耐え切った。


腕はいいが性格が悪いシスター(人名)
 詳細不明。
 バゼット・フラガ・マクレミッツにかけられた死痛の隷属を解呪した。


海の家がくまざわ(地名)
 嶽間沢家が経営する海の家。夏の間は道場よりも儲かるとのこと。
 アイスキャンディー売りのアルバイトにバゼット・フラガ・マクレミッツを雇った。なおアイスキャンディーは一本300円。


AKフィールド(用語:イリヤエ・ロボマエ)
 アンチ紅赤朱フィールド。
 メカヒスイシリーズに搭載された機能で、遠野秋葉の略奪を遮断する。
 個人用のパーソナルAKフィールドも存在する。


エーデルフェルト邸(地名)
 ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの邸宅。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの家の正面に建つ豪邸。わずか一日でもともと建っていた家を撤去し、新たに建築された。建物の地下のみならず、敷地内に広大な地下空間がある。
 美遊・エーデルフェルトや遠坂凛といった住み込みの使用人が多くなったため裏手に大浴場が増築された。男性用の浴場は使用人用の小浴場。
 認識阻害の結界が張ってあるため、敷地内で異常が起こっても外部にはそれと知れることはない。しかし想定以上の異常が起きた場合(バゼット・フラガ・マクレミッツとルヴィアゼリッタの戦闘など)はその限りではない。
 クラスカードを奪いに来たバゼットとルヴィアゼリッタの戦闘で地上構造物は全壊したが、宝石や研究資料のほとんどは地下にあったため大した問題はなく、すぐに再建が始まった。ルヴィアゼリッタにとって日本での住まいなど所詮は仮住まいであり、使い捨てるものである。ちなみにこの崩壊は対外的にはボイラーの爆発事故ということになっている。


エクスカリバー(宝具)
 →約束された勝利の剣


エヌグチ(人名)
 角川書店コンプティーク編集部に所属する編集者。ひろやまひろし氏の担当。後書きやカバー下にたびたび登場する。
 アニメ『プリズマ☆イリヤ』の公式twitterアカウントの中の人でもあり、ブラウザゲーム『艦これ』で軽空母瑞鳳がドロップした際はアカウントを間違えてアニメ公式アカウントでその喜びをツイートした。


衛宮切嗣(人名)
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの父で衛宮士郎の養父。アイリスフィール・フォン・アインツベルンとは入籍していない。現在はアイリスフィールとともにヨーロッパへ出張中。
 10年前の聖杯戦争を未然に終わらせ、現在は再び聖杯戦争が勃発しないよう奔走している。


衛宮士郎(人名)
 私立穂群原学園高等部の生徒。弓道部に所属している。生徒会の雑務を手伝っている。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの義兄。もとは孤児で、10年前に切嗣が拾ってきて養子にした。アインツベルン家に住んでいるが、衛宮切嗣とアイリスフィール・フォン・アインツベルンは入籍していないため、衛宮姓のまま。朴念仁。
 鋸、鉈、電動ドリルなどのマイツールセットをどんな時でも携帯しており、これがないと不安になる。他にも旅先で料理をしたくなった時のために調味料セットと中華鍋を持ち歩くこともある。
 アインツベルン家の家事は当番制であるが、士郎はそれを気にすることなく勝手に家事をこなす。これはセラにとって気に入らないことである。普段はメイドの立場もありセラから料理をほとんど禁じられているが、美遊が泊まった日には存分に腕を揮っていた。料理当番は週二回の夕食。いい中華鍋を買ったことで作る料理が中華料理に偏るようになり、それにつられてセラが食べ過ぎて太ってしまった。そしてその原因に気付いたセラに中華鍋でぶん殴られた。
 料理は子供の頃から上手かったわけではもちろんなく、幼い頃にセラの料理が洋食ばかりだという事に業を煮やして自ら肉じゃがを作ろうとした際には黒焦げになった肉じゃがのようなものが出来上がった。その時にセラと言いあいになって二度と料理なんてしないと言い捨てるが、その直後に捨てようとした肉じゃがを幼いイリヤスフィールが涙を浮かべて不味いと言いながらも食べたことで料理を続けることになる。そして現在は『料理に関して嘘は許さない』というくらい真剣に料理に向き合っている。
 イリヤスフィールとクロエの調理実習対決では、完成品の試食でクロエのパウンドケーキは『姉が弟のために作ったお菓子』であると味だけから見抜き、ケーキ自体は失敗作であったイリヤスフィールに食べる人への愛情の差で軍配を上げた。
 『沈黙のルビー アルマゲインパクト』では、遠坂凛にイリヤスフィールとクロエ、美遊の誕生日プレゼントを選ぶのを手伝ってもらい、アーネンエルベで凛にそのお礼の品を渡した。しかしその会話を読唇術で中継していたマジカルルビーのアテレコが途中からキャラ崩壊したせいで、イリヤスフィールは士郎が凛をアダルティに口説いているものと信じ込んでしまった。
 夏休みにイリヤスフィール、クロエ、美遊、栗原雀花、森山那奈亀、嶽間沢龍子、桂美々が海に行った際には柳洞一成とともに引率を務めた。そこではマジカルルビーに自白剤を注射されてルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトや遠坂凛、一成、イリヤスフィールの友人達に対する思いをそのまま口にしてしまう。なお女性に対する思いは小学生も含めすべて性的なものだった。
 同じく夏休みにルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトにイリヤスフィール、クロエ・フォン・アインツベルン、美遊・エーデルフェルト、一成、栗山雀花、森山那奈亀、桂美々、嶽間沢龍子とメイドとしての凛と一緒にプライベートジェットで南の島でのバカンスに招待された。プライベートジェットが墜落してからは一成、ルヴィアゼリッタ、凛と一緒に食料を探し、調味料セットと中華鍋を持ってきていたため自分たちが見つけた木の実などとバゼットが仕留めていた鹿を使って豪華な料理を作り上げた。救難信号を発信していたプライベートジェットが海に流されて救助が絶望的になると、マジカルルビーに焚き付けられたイリヤスフィール、クロエ、美遊の三人に一緒に愛してほしいと迫られたが、丁度その時に自動車で海を渡って助けに来たアイリスフィールに轢かれた。


MS力(用語)
 魔法少女力。
 戦闘力、容姿及び性格などの魔法少女特性、社会への影響力などを総合したもの。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンのMS力を1万とすると高町なのはのそれは53万(さらに余裕あり)。


エルキドゥ(宝具)
 →天の鎖


炎色の荒嵐(魔術)
 ローターシュトゥルム。遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの合体魔術。凛が轟風弾を5発、ルヴィアゼリッタが爆炎弾を7発同時に撃つもの。


王の財宝(宝具)
 ゲート・オブ・バビロン。
 アーチャー(ギルガメッシュ)の宝具。ランクE〜A++。
 黄金の都バビロンへと路を繋げ、宝物庫に収められたあらゆる宝具を取り出す。本体は鍵状の剣。
 宝物庫はギルガメッシュのクラスカードを使うアンジェリカと受肉したギルガメッシュによって二分されている。ただし受肉したギルガメッシュが取り出せる宝具はアンジェリカのそれに比べて少なく、ランクも低い。


オーギュスト(人名)
 エーデルフェルト邸の執事。
 口髭に顎鬚、眼鏡の初老の男。エーデルフェルト家の執事兼教育係兼護衛で、ルヴィアゼリッタの幼少の頃から世話をしてきた彼女が最も信頼する有能な使用人。ルヴィアゼリッタが日本に行くことになった際にはとりあえずオーギュストがいれば大丈夫だろうと判断されてただ一人連れて来られた。
 ハウスメイドとして入った遠坂凛のやること全てにいちゃもんをつける。
 異様に身のこなしが素早く神出鬼没、かつ力が強く頑健。胸に大きな傷がある。戦闘においては柄が刃に対して垂直に付いたT字型の両刃のナイフを二本使って戦う。
 エーデルフェルト邸を襲ったバゼット・フラガ・マクレミッツをルヴィアゼリッタとともに迎え撃つが、一撃で倒される。


折手死亜華憐(人名)
 おるてしあ かれん。
 カレン・オルテンシアが使う偽名。


温泉(宝具)
 ギルガメッシュが平行世界での拠点に使っている学校の屋上に作りだした温泉。これも宝具の一つで、日本風にアレンジしたという事だがそれについては大失敗している。


壊砲(魔術)
 キャスター(メディア)のクラスカードを夢幻召喚して放つ魔術。大口径魔法陣から巨大な魔術の砲撃を放つもの。同時に発射する数により『○門壊砲』と言われる。
 神代の魔術であり、現代の魔術を遥かに凌駕するものだが、あくまで魔術止まりであるためバーサーカー(トール)のクラスカードを夢幻召喚したベアトリス・フラワーチャイルドには効果がなかった。


乖離剣エア(宝具)
 ギルガメッシュの宝具。
 天と地を分け、世界を切り裂いて創造した最古の剣。銘はなく、ギルガメッシュは単にエアと呼んでいる。


嶽間沢(家名)
 がくまざわ。
 家族構成は父・豪兎、母・ステラ、長男・黎一、次男・凱介、長女・龍子。
 嶽間沢流武闘術の道場を営んでいるが、夏の間は道場よりも儲かるとして『海の家がくまざわ』を開いている。


嶽間沢凱介(人名)
 嶽間沢龍子の次兄。腕っ節が強く、そのため龍子に深く慕われている。


嶽間沢豪兎(人名)
 がくまざわ ごうと。
 嶽間沢黎一、凱介、龍子の父でステラの夫。
 アルバイトに応募してきたバゼット・フラガ・マクレミッツを、面接で『特技は人を殴ることです』と言っただけで採用した。


嶽間沢ステラ(人名)
 嶽間沢黎一、凱介、龍子の母で豪兎の妻。


嶽間沢龍子(人名)
 がくまざわ たつこ。
 穂群原学園小等部5年1組。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと美遊・エーデルフェルトのクラスメイト。髪をお団子にしている。嶽間沢家の末っ子で兄が二人いる。男たちの中で育ったため威勢がよく口調も荒っぽいが、心身ともにあまり強くなく割とすぐに泣く。突発的に大暴れすることがあるが、箱を被せることで沈静化する。
 家に伝わる嶽間沢流武闘術は正式に習っているのではなく見よう見まね。ただし才能がなく、受身だけは天才的だがてんで弱い。
 彦二部屋のキャラ紹介によると性癖は『露出癖あり。昂奮するとよく漏らす』で、ひろやまひろし氏は「だいたい あってる オダンゴ娘は 私服が すごい」としている。
 兄に想いを寄せているらしく、ファーストキスはいずれ兄に奉げる予定だったが、クロエ・フォン・アインツベルンに唇を奪われる。
 ファーストキスを奪われた怨みを晴らすため、栗原雀花、森山那奈亀、藤村大河とともに初ちゅー奪われまし隊を結成しクロエにドッジボール対決を挑むが、龍子を残して全滅したためイリヤスフィールと交替した。なお勝った場合のクロエへの要求は『給食のプリンよこせ』。
 パウンドケーキを作る調理実習ではイリヤスフィール、栗原雀花、森山那奈亀とグループを組む。しかし龍子はハンバーグを作るつもりでおり、雀花と那奈亀に殴られ全身をラップで巻かれながらもナツメグとフリスクを混入させ、エキセントリックなパウンドケーキに仕上げる。
 夏休み前に水着を選びにいった際には迷わずマイクロビキニを選んで友人らに取り押さえられた。結局ベアトップのセパレートタイプの水着を購入したが、マイクロビキニも購入し、ちゃんと海で着用していた。
 皆で海に行った際にはいきなり自動車に撥ねられたが、受身だけは天才的なため大した怪我はなく、さらに運転手からお詫びとして一万円をもらった。
 同じく夏休みにルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトにイリヤスフィール、クロエ、美遊、士郎、柳洞一成、栗山雀花、森山那奈亀、桂美々とメイドとしての凛と一緒にプライベートジェットで南の島でのバカンスに招待された。このプライベートジェットでは離陸後に鳥になって『飛ぶ』という非日常から心を守るためか、鶏になりきっていた。しかし美々に鶏は飛べないという皆が知りながらも敢えて言わなかったことを指摘され、錯乱した。このプライベートジェットはルヴィアゼリッタのガンドで燃料タンクが破損して墜落したのだが、雀花と美々、龍子、那奈亀の四名は墜落したという事実にさえ気付かなかった。
 夕食時にはキャンプファイヤーを見て興奮し、奇声を上げたり火の周りを回ったり火の付いた薪を持って他の人を追い回したりといった奇行を繰り返していた。とはいえ、この状況はおかしいと薄々気付いており、雀花、那奈亀、美々、龍子と一緒にイリヤスフィールが付けていた宿題の日記帳を読んで遭難していることを知った。流石に不安にはなっていたが、普段と同じように大騒ぎをしていた。


嶽間沢流武闘術(用語)
 嶽間沢家に伝わる武術。


嶽間沢黎一(人名)
 嶽間沢龍子の長兄。腕っ節が強く、そのため龍子に深く慕われている。


鶴翼三連(用語)
 干将・莫耶を複数投影して投擲と斬撃を同時に重ね当てる技。


桂木千鍵(人名)
 かつらぎ ちかぎ。
 アーネンエルベのアルバイト店員。無愛想なツンデレツインテール。
 『沈黙のルビー アルマゲインパクト』では、マジカルルビーによるキャラ崩壊のせいで士郎が凛をアダルティに口説いていると信じ込んだイリヤスフィールが望んだ世界の滅びが隕石の落下として成就しそうになった際に、マジカルルビーの仮契約による並列処理によって一時的に魔法少女になる。ただしその時のコスチュームは一人分を四人で分け合ったものであり、女性同士でも恥ずかしいほど非常に布地面積が小さなものとなった。


桂美々(人名)
 かつら みみ。
 私立穂群原学園小等部の女子生徒。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンのクラスメイト。純朴可憐ながら子供らしい好奇心の強さも併せ持つ。イリヤスフィールたちと龍子たちの中間という微妙な立ち位置にいるせいか気苦労が絶えない。小説を書くのが趣味。hollow ataraxiaにもギルガメッシュの取り巻きのミミとして登場している。
 彦二部屋のキャラ紹介によると性癖は『肉体責め系のドS』で、ひろやまひろし氏は「だいたいあってる」としている。
 クロエ・フォン・アインツベルンに唇を奪われる。
 パウンドケーキを作る調理実習ではクロエと美遊とグループを組むが、パウンドケーキ自体は美々が作った。
 夏休み前に水着を選びに行った際にイリヤスフィール・フォン・アインツベルンとクロエ・フォン・アインツベルンの魔力補給を目撃して二人が『そういう仲』であると誤解する。さらに夏休み中に皆で海に行った際にマジカルルビー特製の惚れ薬を注射された衛宮士郎とイリヤスフィールがキスをしそうになったところを目撃し、イリヤスフィールがクロエだけでなく士郎とも『そういう仲』であると誤解した。ちなみにこのとき他の面々はマジカルルビー特製の鎮静剤を注射されて涅槃状態になっていたのだが、美々は影が薄いため見逃されてしまっていた。この記憶はマジカルサファイアの洗脳電波デバイスで消されている。
 イリヤスフィール、美遊、クロエの関係を『そういう仲』だと思って悶々とし、それを『平凡な女の子』を主人公とした小説にすることで吐き出そうとしていたのだが、しかしキャラクターが思い通りに動いてくれない、行動に説得力を持たせられない、動機が不明瞭といった表現者の苦悩を味わう。しかしキャラクターを女性から男性に変更することで切り抜けた。これ以降一気にボーイズラブにはまってしまい、書く小説はBL小説になっていった。衛宮士郎と柳洞一成の淫らな妄想が止まらず、ノート12冊分もの小説を執筆した。なおカップリングは士郎のヘタレ攻めに一成の押しかけ受け以外考えられないとのこと。
 当初は自作BL小説は誰にも読ませていなかったのだが、雀花がコミックマルシェで発行した栗原火雀の同人誌の穴を埋めるためBL小説『禁断のカルテット』を栗原火雀の同人誌に無理やり掲載され、しかもコスプレ売り子までさせられた。恋愛観さえ「男の人は男の人同士で、女の子は女の子同士で恋愛すべきだと思うの」と満面の笑顔で言い放てるまでになった。栗原火雀を「お姉さま」と呼び、彼女の前では顔を赤らめる。
 夏休みにルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトにイリヤスフィール、クロエ、美遊、衛宮士郎、柳洞一成、栗山雀花、森山那奈亀、嶽間沢龍子とメイドとしての凛と一緒にプライベートジェットで南の島でのバカンスに招待された。このプライベートジェットでは『飛ぶ』という非日常から心を守るためか鶏になりきっていた龍子に『鶏は飛べない』と指摘し、錯乱させてしまった。このプライベートジェットはルヴィアゼリッタのガンドで燃料タンクが破損して墜落したのだが、雀花と美々、龍子、那奈亀の四名は墜落したという事実にさえ気付かなかった。
 同行したがっていた弟のために、母親からデジタルカメラを借りて海の写真を撮影した。しかし状況がおかしいと薄々気付いており、雀花、那奈亀、美々と一緒にイリヤスフィールが付けていた宿題の日記帳を読みんで遭難していることを知った。流石に不安にはなっていたが、普段と同じように大騒ぎをしていた。


桂美々の弟(人名)
 本名不明。
 美々の一歳下の弟。海の写真が好き。美々のことを『なんか危なっかしい』と心配している。TYPE-MOONのTシャツを着用している。
 夏休みに美々たちがルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトに招待されて南の島にバカンスに行くと知って自分も行きたがったが叶わず、美々が出発するまで口を利かなかった。


辛そうで辛くないむしろ辛かったことを脳が認識してくれないラー油(用語)
 言峰綺礼特製の途方もなく辛いラー油。ラーメン麻の麻婆豆腐にふんだんに使われている。


カラドボルグV(宝具)
 →偽・偽・螺旋剣


カレイドサファイア(用語)
 カレイドステッキ(サファイア)と契約し、マスターとなった者が多元転身した魔法少女全般をこう呼ぶ。変身後の服装はステッキの趣味で並行世界のどこかから持ってきたものを着せられる。
 基本的な攻撃方法は魔力そのものを弾にして射出する魔力砲で、マスターの『攻撃のイメージ』をもとに射出の形状、性能を変化させることが可能。例えば魔力を刃状に引き伸ばして放つ斬撃タイプ、微小な魔力弾を広範囲にばら撒く散弾など。攻撃の最大出力はマスターの魔術回路の性能に依存する。高密度の魔力で編んだ刃を作り出して接近戦を行うことも可能。
 魔力はカレイドステッキが無尽蔵に供給するため、一発でオドを完全に消費し切ってしまうような魔力砲を無制限に撃つことができるのが最大の強み。
 マスターはAランクの魔術障壁、物理保護、治癒促進、身体能力強化などの恩恵を受ける。これらの強化は基本的にカレイドステッキが制御しており、状況に応じてそれぞれに振り分ける魔力量を調節し、障壁を強化するなどしてマスターをサポートする。


カレイドステッキ(用語/武装)
 いわゆる魔法の杖。とある魔法使いの手によって造られた、愉快型魔術礼装。最高位の魔術礼装。2本1セットで製造され、それぞれにルビー、サファイアという名の人工天然精霊が宿っている。マジカルルビーは赤、マジカルサファイアは青を基調にしている。
 ふざけた外見と精霊のせいで威厳はまったくないが、本来ならこの時代に存在してはならないほどに高度で異質な理論で編まれた場違いな魔術品(オーパーツ)。並行世界への干渉を限定的ながら行使でき、マスターに対し無制限に魔力を供給できる。あまりに強力で反則的な兵器のため、悪用を防止するために精霊を宿らせたのではないかと言う説もあるが、だとしたら精霊の性格設定を完全にミスっている。
 カレイドステッキはマスターの空想をもとに奇跡を成す、文字通り無限の可能性を秘めた魔術礼装。しかし換言すればマスターが不可能だと思ってしまえば決して実現できないということ。
 機能は魔力を無制限に供給し、マスターの空想をもとに現実に奇跡を具現化させること。多元転身や障壁、治癒促進などのほか、魔力砲攻撃やクラスカードの限定展開なども可能。クラスカードを限定展開するとカレイドステッキが宝具に変化する。展開できる魔術障壁はランクA、規模は最大で半径2メートル程度。
 またほとんど独自に魔術の発動が可能だが、一応はマスターの意志と行動が必要。カレイドステッキ自体に攻撃能力はなく、マスターが振るわなければ魔力砲の一発も撃つことが出来ない。
 このステッキを使用するにはマスター契約が必要。基本的にはステッキに気に入られた少女しかマスターになることはできない。換言すると、気に入られてしまったが最後、契約するまであの手この手で執拗に契約を迫られる。ルビー曰く、理想的なマスターは「少なくとも12歳以下」。本来のマスター登録のほか、ゲスト登録として一時的に使用することも可能。
 関わった者全てに愛と勇気と迷惑を振りまく、リリカルナイトメアステキステッキ。
 マスター登録には血液による認証、接触による使用契約、起動のキーとなる乙女のラヴパワーが必要。換言すれば、これらが揃いさえすればマスター側の同意は不要。またマスターの変更にはカレイドステッキの同意が不可欠。
 棒部分を消し、小型化することで携帯モードになる。独力で飛行して移動することができる。
 24の秘密機能を搭載しており、そのうちのひとつはテレフォンモード。携帯モードの上部からアンテナが伸び、星型の部分が受話器のような三本スリット状になる。裏側は電波状況を表示するモニタと、その下に『KTT』という刻印が現れる。加えて下部からプロジェクターを出してお互いが見ているものをリアルタイムに映写することも出来る。
 下部からUSBケーブルを出して接続することにより記憶同調が出来る。この場合、USBケーブルを出した方の記憶がUSBケーブルを挿した方へと送られる様子。
 クラスカードの回収任務のためキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグからマジカルルビーを遠坂凛に、マジカルサファイアをルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトに貸し出されたが、いきなり仲間割れをしたためともに主を見限り、独自に新たなマスターを獲得する。


カレイドの魔法少女(用語)
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと美遊・エーデルフェルトのこと。二人でひとつとされている。
 魔力を放出するというカレイドステッキの特性から射撃戦が主体となり、接近戦が苦手。
 カレイドステッキが手から離れて30秒経過するか、50m以上離れると多元転身が強制解除される。
 多元転身前に着用していた衣服や所持品は分解圧縮されて一時的に不思議空間に保管され、全裸になったうえで魔力で編まれた魔法少女服を着用する。


カレイドライナーツヴァイフォーム(用語)
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンがマジカルルビーとマジカルサファイアの二本のカレイドステッキで多元転身した姿。この状態では二本のカレイドステッキは一本に融合している。
 筋肉、リンパ腺、神経、血管に至るまでを疑似的な魔術回路であると誤認させることで使用者の限界を超えた力を引き出すことができるが、当然それによるフィードバックで使用者の体は傷付いていく。
 この状態での多元重奏飽和砲撃はギルガメッシュの天地乖離す開闢の星に撃ち勝つ威力を持つ。


カレイドルビー(用語)
 カレイドステッキ(ルビー)と契約し、マスターとなった者が多元転身した魔法少女全般をこう呼ぶ。変身後の服装はステッキの趣味で並行世界のどこかから持ってきたものを着せられる。
 基本的な攻撃方法は魔力そのものを弾にして射出する魔力砲で、マスターの『攻撃のイメージ』をもとに射出の形状、性能を変化させることが可能。例えば魔力を刃状に引き伸ばして放つ斬撃タイプ、微小な魔力弾を広範囲にばら撒く散弾など。攻撃の最大出力はマスターの魔術回路の性能に依存する。高密度の魔力で編んだ刃を作り出して接近戦を行うことも可能。
 魔力はカレイドステッキが無尽蔵に供給するため、一発でオドを完全に消費し切ってしまうような魔力砲を無制限に撃つことができるのが最大の強み。
 マスターはAランクの魔術障壁、物理保護、治癒促進、身体能力強化などの恩恵を受ける。これらの強化は基本的にカレイドステッキが制御しており、状況に応じてそれぞれに振り分ける魔力量を調節し、障壁を強化するなどしてマスターをサポートする。
 ただしマジカルルビーとしては戦闘は割とどうでもよく、もっと魔法少女的に正義を語りながら愛を振りまいたり恋に魔法に大忙し!みたいな感じがお好みらしい。


カレン・オルテンシア(人名)
 聖堂教会に所属するシスター。クラスカード回収のバックアップ兼監視者。聖杯がある円蔵山を監視している。
 折手死亜華憐の偽名で穂群原学園小等部の養護教諭として勤務している。怪我をした子供を間近で見るのが趣味で、大した怪我ではないと安堵するよりむしろ残念がり、次は半死半生の怪我をしてくるようにとさえ言う。緑茶に角砂糖をたくさん入れて飲む(日本では異様に思えるが、欧米では緑茶も紅茶のように砂糖を入れて飲むことは一般的)。
 クロエ・フォン・アインツベルンの正体を看破している節がある。マグダラの聖骸布と想われる布を使用する。付近での魔術の起動などをその身に傷を負うことで感知する。スカートを穿いていない衣装はファッションと言っている。
 ギルガメッシュの黒化英霊が市街地に出た際は前もって1キロメートル四方に人避けと誘眠の結界を張って魔術に関する秘密保持に努めていた。


キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ(人名/魔法使い・死徒)
 突然『今期の学生で最も優秀な者』を条件に弟子を取ると言い出した。


キャスター(カード)
 プリズマイリヤと美遊・エーデルフェルト、遠坂凛、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの共闘により倒された。カードを回収したのは美遊。


キャスターの魔術(魔術)
 サーチ担当の背面魔法陣と攻撃担当の前面魔法陣の二重構造になっている。完全な設置型魔法陣で、勝手に索敵し攻撃する。精度はあまり高くないが、キャスターはこれを数と火力でカバーしていた。照準には可視光線と思われるレーザーを用いている。
 神代魔術であり、現代魔術のAランクを凌駕する威力を持つ。キャスターが撃破される直前に放った大口径魔法陣による一撃は完全に魔術の範疇から外れており、ほとんど魔法に匹敵する威力を持っていた。


鏡界回廊(用語)
 詳細不明。鏡面界へ接界する際には一部反転し、多元転身の際には最大展開する。


鏡面界(用語)
 クラスカードが眠る世界。
 この世界を無限に連なる合わせ鏡の像の一つとすると、鏡面界とはその鏡面そのものの世界。単なる世界の境界であり、空間的には存在しないもの。最初は数km四方ほどあったらしいが、クラスカードを回収するごとに規模が小さくなる。最後に現れたバーサーカー戦の際の鏡面界は12階建てのビルをすっぽり蔽うだけしかなかった。
 風景はこの世界と同じだが、雰囲気がまったく違う。全面に実数境界の格子模様が見られる。鏡面界が存在する原因はクラスカードであるため、カードを取り除くと崩壊する。
 鏡面界は可能性の重ね合わせ状態にあるので、接界する際に鏡面界の相対状態を選択することが可能。本当の意味での理解はじじい(マジカルルビーの言葉なので、おそらくキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグのこと)にしか不可能であるが、シュレディンガーの猫を想像すれば分かりやすいとのこと。要するに箱の中の猫が生きているか死んでいるかわからない状態(猫が生きている状態と死んでいる状態が同時に存在している状態)から観測手が『生きている状態』か『死んでいる状態』かを選んで観測することができる、ということであろう。


極大斬撃(用語)
 マクスィマール・シュナイデン。
 大きな魔力を使った斬撃と思われる。複数の次元が融合した空間の中心である時計塔を破壊するために使用した。


虚数域(用語)
 詳細不明。地脈に関するものと思われる。クラスカードの原理から世界の外側かと思われる。
 冬木市の地脈にはクラスカードが原因でこれに通じる穿孔ができていた。この穿孔は原因、つまりクラスカードを除けば自然に回復するが、狭窄や栓ができてしまった場合は数十人規模の大儀式での地脈の拡張が必要となる。


斬り抉る戦神の剣(対人宝具)
 逆光剣フラガラック。
 バゼット・フラガ・マクレミッツの宝具。ケルトの光の神ルーが持つとされる短剣で、持ち主が手をかけるまでもなく鞘から放たれ、敵が抜刀する前に斬り伏せるといわれる。
 使用しないときは鉛色の石球の状態で、ひとつにつき一発限りの使い捨てである。hollow ataraxiaでは使用時にはめた皮手袋はほとんど消し炭になってしまうが、こちらは皮手袋に損傷はない。これが解放されると短剣のような刃が現れ、そこには切っ先のほうから順にアルギズ、ザガズ、ゲボのルーンが刻まれている。
 これは何千年もの時を乗り越えてきた数少ない宝具の現物。能力は単純な光弾だが、魔力充填だけでは発動せず、相手の切り札が発動しなければ目覚めないというカウンターに特化したもの。発動後は必ず相手より早くフラガラックを叩き込む。時を逆光する一撃であり、宝具の打ち合いであればまず負けることはない。
 この剣が真に斬り抉るものは敵の心臓ではなく、両者が相討つという運命。『後より出でて先に断つもの』という二つ名のとおり、因果を歪ませて自らの攻撃を先にしたものと書き換えてしまう。よっていかに威力があろうといかに速かろうと、これが放たれればあらゆる宝具をキャンセルできる、究極の迎撃礼装。しかしランサーの宝具である、すでに貫いているという事実を作ってから放つ『刺し穿つ死棘の槍』はキャンセルされることがない。
 重ねて言うが、これは『宝具』ではなく『切り札』に反応するものである。その条件を満たさずとも任意での使用はできるが、その場合には特殊効果は発動せず、単純にCないしDランクの宝具として扱われる。


クラスカード(用語)
 各サーヴァントの姿が描かれたカード。きわめて高度な魔術理論で編み上げられたもので、悪用すれば町一つ滅ぼせるほどの力を持つ。これが原因で冬木市の地脈には虚数域への穿孔ができていた。
 何の前触れもなく突如冬木市に出現し、異常な魔力(オド)の歪みを観測した魔術協会は遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト来日の約二週間前に調査を開始。バゼット・フラガ・マクレミッツを派遣してアーチャーとランサーのクラスカードを回収して分析したが、カードに施された魔術構造は極めて特殊かつ複雑であり、制作者、用途、構造のどれもが不明。魔術協会の解析では高位の武装・礼装を媒体に英霊の力の一端である宝具を具現化する一種の召還器であるらしい、というくらいしかわからなかった。しかし、礼装を媒介にできるなら人間も媒介にできるのでは、という仮説はあった。
 カード一枚につき英霊一人が対応しており、カレイドステッキがカードを介することで英霊の座にアクセス(限定展開)し、宝具の力を一定時間だけ具現化できる。一度クラスカードを限定展開すると英霊の座からアク禁をくらうらしく、数時間はそのカードが使用不能になる。
 クラスカードの本来の使用方法は夢幻召喚と呼ばれるもので、通行証を介した英霊の座への間接参照により役割に応じた英霊の力の一端を写し取り、自身の存在に上書きするという擬似召喚。つまり『英霊になる』こと。夢幻召喚をするとカレイドステッキは宝具の状態になるが、その状態でも会話ができる。魔力が切れると強制的に解除される。
 本来は呪文詠唱が必要なようだが、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは膨大な魔力によって強引に夢幻召喚をした。夢幻召還のためには必ずしも使用者の手元にクラスカードがなくてもよく、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは凛のポケットに入っていたアーチャーのカードや、バゼットのポケットに入っていたアサシンのカードを手に取る事なくそのまま使用した。
 魔術協会が派遣したバゼットによりアーチャーとランサーは打倒されたが、ライダーには強力な対魔力が備わっていたため歯が立たなかった。そのためキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグが介入し、担当者をバゼットから遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの二人に変更、派遣した。その際に凛はアーチャー、ルヴィアはランサーのカードを与えられた。
 カード単体で存在する場合には英霊そのものともいうべき黒化英霊(サーヴァント)が現界するが、本来の姿からはかなり変質しているうえ意志を持っていない。いわば『英霊の現象』である。英霊はカードを包むように実体化しており、カードに戻すには英霊を打倒しなければならない。むろん実体化したカードも宝具を使用することができる。
 ただし黒化英霊は本来の英霊(サーヴァント)よりも多少の誤差はあるが全パラメータがおおよそ1〜2ランクは落ちる。加えて戦闘本能と戦闘スキルはあるものの意思を持たない現象のようなものであるため、この点も考慮すればオリジナルの英霊よりも大分弱い。
 未回収のカードが存在するのはこの世界ではなく、鏡面界と呼ばれる別世界。実体化したカードが現れる(もしくは鏡面界に入れる)のは午前零時のみの様子。クラスカードは地表に存在するが、存在しないはずの8枚目のカードだけは地中に存在する。
 8枚目のクラスカードがある鏡面界での場所は、現実世界に置き換えると『海の家がくまざわ』がある海岸の地下。回収作戦ではそこまで縦穴をボーリングし、そのそこで鏡面界に接界する。なおこの掘削工事の施主はエーデルフェルト。


栗原雀花(人名)
 くりはら すずか。
 穂群原学園小等部5年1組。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと美遊・エーデルフェルトのクラスメイト。いわゆる背景キャラ。クロエ・フォン・アインツベルンに唇を奪われる。
 一見して理知的な容姿をしているが、成績は図工以外すべて2。腐女子で、姉の火雀と一緒にアレな同人誌を作っており、小学生にして某ジャンル内ではそれなりの地位を確立しているらしい。同人誌即売会に参加する。自室は和室で大量の書籍が収蔵されているが、その八割は火雀の蔵書であり、書庫代わりに使われている。
 失敗も貴重な経験と言いつつも大体いいつもその場のノリで行動している。彦二部屋のキャラ紹介によると性癖は『普段はツンツンしているが二人っきりのときはドMになる』で、ひろやまひろし氏は「だいたいあってる」としている。
 ファーストキスを奪われた怨みを晴らすため、嶽間沢龍子、森山那奈亀、藤村大河とともに初ちゅー奪われまし隊を結成しクロエにドッジボール対決を挑むが、あっさりアウトになる。なお勝った場合のクロエへの要求は『夏コミでファンネルになって』。
 パウンドケーキを作る調理実習ではイリヤスフィール、森山那奈亀、嶽間沢龍子とグループを組むが、龍子の度重なる妨害によってかなりエキセントリックなものが出来上がる。雀花は一応真面目に作業をしていたが、小麦粉をふるいにかけるのを省略しようとするなど不精な面を見せた。
 夏休みに皆で海に行った際には、引率の衛宮士郎と柳洞一成の関係をひたすらメモして、最高の笑顔を見せた。
 桂美々が書いたBL小説をコミックマルシェで発行した火雀の同人誌に掲載したうえコスプレ売り子をさせて腐女子に引き込んだが、あまりに深くはまり込んでしまったためイリヤスフィールとクロエに救援を頼んだ。


栗原火雀(人名)
 くりはら ひばり。
 栗原雀花の姉。髪型は黒髪のセミロングで、左目の下に泣き黒子がある。
 底のない虚のような腐のオーラを放つ貴腐人。ボーイズラブドラマCDをスピーカーで流し、それをクローゼットの中から聞くという疑似覗きプレイを行うほどハイレベル。コミックマルシェで同人誌を発行しており、雀花の部屋に大量の蔵書を収めている。雀花をベタやトーンにこき使ううえ気に入らないと蹴りまくる。しかし機嫌がいいときはプリンなどを買ってくれる。
 桂美々のボーイズラブ趣味をやめさせたいと考えていたイリヤスフィール・フォン・アインツベルンに対して『何でも隠し事をしないのは友情とは違う、友達の恥を笑い飛ばせないのならそっとしておいてやれ』と説得し、美々の趣味を尊重するよう考えを変えさせた。
 ボーイズラブはあくまでファンタジーであり、現実の恋愛や結婚とは別であると考えている。


グレイプニル(魔術)
 →獣縛の六枷


クロエ・フォン・アインツベルン(人名)
 7月20日生まれ(この日はイリヤスフィールの誕生日なので、本来は同一人物であるクロエもこの日に決めた)。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンが4度目にアーチャーのクラスカードを夢幻召還した直後に生まれたイリヤスフィールそっくりの謎の少女。クロエが生まれた時を境にアーチャーのクラスカードがなくなり、イリヤスフィールの魔力容量が三分の一以下に落ち込んでいる。イリヤスフィールの記憶をそのまま引き継いでいる。魔術的な生命であるため『破戒すべき全ての符』が弱点。姿はイリヤスフィールそのものだが肌が黒く、性格はやや享楽的。
 名前は当初イリヤスフィール・フォン・アインツベルンを称するが、穂群原学園小等部の屋上でイリヤスフィールと戦いに入りかけたところをタツコら一般人4人に目撃された際にイリヤスフィールの従姉妹のクロエであると自己紹介し、転校の下見に来たと誤魔化した。その後穂群原学園小等部5年1組に転入する。戸籍や身分はルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの命でオーギュストが偽造した。ルヴィアゼリッタのところにいた頃は小遣いとして月額10万円貰っていた。
 正体は聖杯の器としてのイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。イリヤスフィールは聖杯の器となるため生まれる前から調整され、生後数ヶ月で言葉を解しあらゆる知識を埋め尽くされた。しかし聖杯戦争を拒否したアイリスフィール・フォン・アインツベルンがイリヤスフィールを普通の女の子として生かす事を望んだため、聖杯の器、魔術師としての記憶や機能を生後八ヶ月の時点で封印したのだが、その封じられた記憶はイリヤスフィールの中で成長し、偶発的事故によりアーチャーのクラスカードを取り込みクロエとして肉体を得た。
 クラスカードの使用法もわからないイリヤスフィールがいきなり夢幻召喚をしたのは、いわば願望機であるクロエの力である。アーチャーのクラスカードを取り込んでいるため、戦闘においてはアーチャーの能力を使用する。その他にも願望機の機能の一端として(そこに行きたいという願望を叶える事によって)転移も使える。カレイドの魔法少女とは違い、変身前に着用している衣服の変換も可能。
 魔術師としてのイリヤスフィールであるため、詠唱もなく投影魔術を行使でき、戦闘のセンスに優れる。さらに投影のほかにも魔術を使える様で、凛が使用していた拘束帯を逆利用した。
 キス魔だが、単にキスが好きなだけではなくキスによって魔力を吸い取っている。少なくとも美遊、嶽間沢龍子、栗原雀花、森山那奈亀、桂美々、藤村大河の唇を奪っている。魔力の相性はイリヤスフィールが一番よく、また魔力供給をしてほしいと頼んだ。
 魔力は戦闘や魔術行使をしなくても、ただクロエが存在しているだけで消費されていく。魔力補給にはキス以外にも方法はあるが、イリヤスフィールが悶えるほど恥ずかしい行為となる。またキスによる魔力補給には感情が伴ったほうが効率がいい。
 いわば結果的に自分を消したイリヤスフィールを憎んで殺そうとしていたが、イリヤスフィールと美遊・エーデルフェルト、遠坂凛、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの策により拘束され、凛によってイリヤスフィールからクロエへの一方的な、『死』さえ共有する死痛の隷属(実際は死を共有することはできず、凛のブラフだった)がかけられたことで生命を狙うことは諦める。しかし底なし沼にはまるまでは単独で二人の魔術師と二人の魔法少女を圧倒する戦いぶりを見せた。
 完全な物理的・魔術的施錠がされたエーデルフェルト邸地下倉庫からいとも簡単に脱出し、またルヴィアゼリッタにさえ気付かれないうちにエーデルフェルト邸に戻るなど神出鬼没。
 初ちゅー奪われまし隊とのドッジボール対決では、勝った場合には一日一回キスをさせろという要求を出した。しかし栗原雀花と交代したイリヤスフィールと激戦となり、『わたしの偽者のくせに』という言葉を受けて怒り、イリヤスフィールの顔面に思い切りボールをぶつける。これによりクロエの勝利かと想われたが、痛覚共有の呪いによって相討ちに終わる。
 イリヤスフィールが遠坂凛に望みを訊かれた際に『元の生活に戻りたい』と言ったため、クロエはそれを『魔術、美遊や凛、ルヴィアゼリッタとの出会い、クロエの存在そのものの否定』と拡大解釈して激怒、自分が死ぬことも承知でイリヤスフィールを殺すことを決意。それを阻もうとする美遊も殺そうとし、制止しようと駆けつけたイリヤスフィールとも戦う。しかし直後に現れたアイリスフィール・フォン・アインツベルンに針金で殴り倒されて気絶。
 その後エーデルフェルト邸大浴場でイリヤスフィールとともにアイリスフィールと対話し、イリヤスフィールに普通の生を与えるならば自分には魔術師としての生を与えてほしいと願うが、既にアインツベルンがなくなっていると知らされて激昂、直後に魔力切れで消滅しかける。イリヤスフィールがとっさに魔力供給をしたため僅かに持ちこたえたがそもそもの消滅は防げず消えかかるが、その僅かな時間でイリヤスフィールから彼女の想いを聞かされ、『自分の望みを叶えて』という言葉を受けてただ自分が生きることを願う。それによって消滅の危機は回避され、イリヤスフィールの従姉妹としてアインツベルン邸に住むことになった。
 パウンドケーキを作る調理実習ではイリヤスフィールと対決することになり、桂美々と美遊・エーデルフェルトとグループを組むが、パウンドケーキ自体は美々が作った。士郎の試食ではそれが『姉が弟のために作ったお菓子』であると見抜き、ケーキ自体は大失敗であったイリヤスフィールに軍配が上がった。
 エーデルフェルト邸の異常を察知したイリヤスフィールとともにバゼット・フラガ・マクレミッツとの戦闘に入る。イリヤスフィールともども手痛く叩きのめされるも、起死回生を狙うイリヤスフィールを鶴翼六連のような技で援護する。
 八枚目のクラスカード回収作戦に先立ち、アイリスフィールにこのクラスカード騒動が形を変えた聖杯戦争ではないかと問い質したが、アイリスフィールは聖杯戦争は終結しており、聖杯戦争では英霊の召喚にカードなど用いず、八人目のクラスも存在しないと答えた。
 八枚目のクラスカード回収作戦では詰めの一手を担当し、知る限り最強の技である『約束された勝利の剣』を壊れた幻想とする射撃をする。しかしそれが盾で防がれてしまったため、イリヤスフィールとともにバゼットのサポートに回り、クラスカードの回収を補佐する。しかし結果的に失敗してしまったため、危ういところでイリヤスフィール、バゼットとともに離界した。
 ボーイズラブに理解があり、インターネットからかなりの知識を得ている。そのため桂美々が腐女子であることを教えられた時も、BLをやめてほしいと思っていたイリヤスフィールとは違い最初からそれを受け入れていた。


ゲイボルク(宝具)
 →刺し穿つ死棘の槍。


限定展開(用語)
 インクルード。
 カレイドステッキでクラスカードの力(宝具)を引き出すこと。これによって再現された宝具はオリジナルとほぼ同等の性能を持つ。


小悪魔akiha(用語)
 姉的妹マガジン。毎月一日発売。
 栗原雀花が購読している。昇天ペガサスMIX盛りやガンプラメガ盛りといった奇怪な髪形が紹介されている。


拘束帯(用語)
 対象を縛り上げるために使用する魔術的な布。クロエ・フォン・アインツベルン捕獲作戦の際にイリヤスフィール・フォン・アインツベルンを餌として吊るすこととクロエを拘束するために使用するが、クロエにはあっさり斬り捨てられたうえ逆利用され、凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトが縛り上げられた。


轟風弾(用語/魔術)
 風の自然霊が宿った宝石の俗称。


抗魔布(用語)
 詳細不明。
 名称から魔力を打ち消す、あるいは魔術回路の働きを乱す、または魔力を乱して魔術の四季の感性を阻害する効果が付与された布と思われる。
 捕獲したクロエ・フォン・アインツベルンを拘束しておくために使用された。


黒化英霊(用語)
 クラスカードが単体で存在する場合に現れるもの。英霊そのものともいうべきもの(サーヴァント)が現界するが、本来の姿からはかなり変質しているうえ意志を持っていない。英霊はカードを包むように実体化しており、カードに戻すには英霊を打倒しなければならない。むろん実体化したカードも宝具を使用することができる。
 本来の英霊(サーヴァント)よりも多少の誤差はあるが全パラメータがおおよそ1〜2ランクは落ちる。加えて戦闘本能と戦闘スキルはあるものの意思を持たない現象のようなものであるため、この点も考慮すればオリジナルの英霊よりも大分弱い。バゼット・フラガ・マクレミッツと黒化したランサーが戦った場合にはゲイボルクを使用する間もなくバゼットが圧勝するほど。


黒鍵(武装)
 聖堂教会で使用する武器だが、魔術協会に所属する遠坂凛もアーチャーの弓の試射に使用した。


琥珀(人名:イリヤエ・ロボマエ)
 遠野家に仕えるメイド。主に料理を担当しており、掃除が壊滅的に苦手。
 イリヤエ・ロボマエでは志貴が修学旅行で家を空けている隙に低賃金を理由に秋葉に対するクーデタを起こし、屋敷を感知式対真祖ビームを装備した高さ50メートルの隔壁で囲った上で秋葉をメカヒスイで攻撃する。秋葉とイリヤスフィール・フォン・アインツベルンによってメカヒスイシリーズを破壊されるが、メカ志貴を投入する。しかしそれも志貴に対する不満の捌け口として破壊された。最後の手段として地域破壊爆弾のスイッチを入れたうえ救命艇まで破壊されてしまう。
 なおこのクーデタで使用した地下施設を建設するためには琥珀の給料のみでは足りず、方々で秋葉名義の借金を重ねていた。
 地域破壊爆弾の処理後にイリヤスフィールとマジカルルビーが元の世界に戻る際に一緒に転移してしまった。


コミックマルシェ(用語)
 Comic Marche。略称コミマ。
 ニュースで報道されるほどの規模を誇る同人誌即売会。


壊れた幻想(用語)
 ブロークン・ファンタズム。
 クロエ・フォン・アインツベルンが使う技。投影した剣を矢に変換し、弓で放つ。剣が持つ概念そのものを使い捨ての爆弾とする絶技。
 クロエ本人の、というよりもアーチャーとしての力である。


刺し穿つ死棘の槍(宝具)
 ゲイ・ボルク。
 ランサー(クーフーリン)のカードを限定展開した際に具現化される宝具。ランクB。
 因果逆転の呪いを帯びた槍で、真名を解放すると『心臓を穿つ』という結果が先に作られた後に『槍を放つ』という原因が発生する。そのため必中・必殺の宝具であり、対人戦においては非常に優れている。これを回避するには物理的な敏捷性ではなく、呪いを避ける幸運の高さが必要となる。
 これを投擲し『突き穿つ死翔の槍』として使用した場合は、地下構造物を5層ぶち抜くのは威力を抑えるほうに気を使うレベルの威力を持つ。


ザバーニーヤ(用語・宝具)
 →妄想幻像


サファイア(用語)
 →マジカルサファイア


斬撃(用語)
 シュナイデン。魔力を薄く鋭く伸ばして刃のように飛ばすもの。クロエ・フォン・アインツベルンが現れて以降のイリヤスフィール・フォン・アインツベルンの主な攻撃方法。


斬山剣(宝具)
 ギルガメッシュの宝物庫に収められている巨大な剣。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンとの戦いの際に持ち出したが、カレイドライナーツヴァイフォームに多元転身したイリヤスフィールによって折られた。所有権はギルガメッシュのクラスカードの方にある。


サンダースマッシャー(用語/魔法)
 フェイト・テスタロッサの遠距離砲撃魔法。なお、この『魔法』とは『その時代には実現不可能なことを可能とする』魔法ではなく、次元世界における魔力の運用一般を表す。
 バリア貫通能力や魔力のぶつかり合いでは高町なのはのディバインバスターに劣るが、雷撃を伴うため直接的な破壊力ではこちらが勝る。封印能力もある。
 複数の次元が融合した空間の中心である時計塔を破壊するために使用した。


三〇一秒の永久氷宮(宝具)
 アプネイック・ビューティ。
 ダリウス・エインズワースが使用するクラスカードの宝具。巨大な氷でできた構造物を作り出すもの。ほぼ全ての宝具の原典を持つギルガメッシュが知らない宝具。
 極めて高度な結界宝具。外界からの力では絶対に破る事が出来ず、発動から301秒で内部の酸素濃度がゼロになる。外部からは偽・偽・螺旋剣の壊れた幻想でも破壊できなかったが、田中が内部から破壊した。氷であるため内部の気温はかなり低い。防音性能はない。


自己封印・暗黒神殿(宝具)
 ブレーカー・ゴルゴーン。
 ライダー(メドゥーサ)の宝具。ランクC-。
 対象の意識を封じ込めて歓喜と禁忌に乱れた悪夢を見せ、同時に外界への能力発露を封じる結界。通常はこれをバイザーの形にして自身の魔眼を封じている。


死痛の隷属(魔術)
 とある貴族が用いていた古い呪い。
 主人に与えられた痛覚を奴隷に伝えるもの。痛覚の伝達は双方向ではなく、主人から奴隷への一方的なもの。施術にはイリヤスフィールの血液と宝石が用いられた。
 遠坂凛がクロエ・フォン・アインツベルンにかけたため際に『死をも伝える』と説明したため、クロエはイリヤスフィールの生命を狙うことを諦めざるを得なくなった。
 実際にはある程度までの痛覚を共有させる(大きすぎたり小さすぎたりする痛覚は共有できない)程度のもので、死の共有はできない。死の共有は宝具レベルの魔術である。死痛の隷属はさほど難解な呪いではなく、バゼットは八枚目のクラスカード回収作戦までに腕はいいが性格が悪いシスターに解呪してもらった。クロエは平行世界に転移する頃までには解析を終えておりいつでも解呪できる状態だったが、あえて平行世界でイリヤスフィールと合流するまで残していた。


熾天覆う七つの円環(宝具)
 ロー・アイアス。
 アーチャー(エミヤ)のクラスカードの能力で投影される宝具。ランク不明。
 投擲武器に対する絶対防御という概念を持つ盾。最大展開形では光でできた7枚の花弁が展開される。この花弁一枚が城壁と同等の防御力を持つ。現状のクロエ・フォン・アインツベルンでは花弁4枚の展開が限界。


ジャンプ(用語)
 →接界
 →離界


シュート(用語)
 美遊・エーデルフェルトとルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトが魔力砲を撃つ時の掛け声。
 砲射、狙射、速射など、用途によって漢字表記は変わるが、読みはすべてシュート。


十二の試練(宝具)
 ゴッドハンド。
 バーサーカーのクラスカードの宝具。ランクC。
 神の祝福によって得られた不死性。宝具というよりは呪いの類。自身の肉体を頑強な鎧と化し、『Bランク未満の攻撃を無効化』(ひろやまひろし氏のブログの質問に対する返答)、または『Cランク以下の攻撃を完全に無効化』(ドライ1巻の記述)する。加えて受けたダメージに対する体制を得るため、同じ攻撃で再び殺されることはない。さらに死亡しても自動的に蘇生される。蘇生のストックは本来ならば11回だが、夢幻召喚では能力が劣化しているようでストックの回数は少ない。


獣縛の六枷(魔術)
 グレイプニル。
 遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトによる捕縛の宝石魔術。瞬間契約によるAランクの魔術で、バーサーカーを拘束した。


終末の泥(用語)
 五大元素全ての性質を不活性状態で練り込んだ完全秩序(コスモス)の泥。『何物にも成らない』性質を持ち、この中ではあらゆる魔術は起動しない。


醤油ラーメン(用語)
 ラーメン麻のメニュー。ギルガメッシュが出前した時は明らかにぼったくった価格だが、1杯1万1千円だった。
 醤油ラーメンとはいうもののこれにも麻婆豆腐がかけられており、麻婆豆腐抜きと注文しても麻婆豆腐控えめで出される。


地礼針(用語)
 じらいしん。詳細不明。
 地脈に魔力を注入するための道具と思われる。


私立穂群原学園(地名)
 衛宮士郎やイリヤスフィール・フォン・アインツベルンらが通う学校。イリヤは小等部に通い、士郎は高等部に通っている。校舎はそれぞれの部で別々になっている。


真・射殺す百頭(宝具)
 ナインライブズ。
 ギルガメッシュが使った技。バーサーカーのクラスカードを限定展開した際の能力である射殺す百頭の原典。武技が失われている射殺す百頭と違い、巨大な弓矢または弩砲から自動追尾の幻想種殺しレーザーを九発同時射撃するというインチキじみた性能を持つ。


SUPER WORK(用語)
 遠坂凛が読んでいた求人誌。


斉射(用語)
 遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの合体攻撃。凛の発音は『フォイア』、ルヴィアの発音は『シュート』。
 凛が時間を稼いでいる間にルヴィアゼリッタがシュート6回分の魔力をチャージし、二人揃って同時に魔力砲を発射した。川床を大規模に削り取るほどの威力を持つが、セイバーに対しては鎧を破壊しバイザーに罅を入れるのみにとどまった。


セイバー(カード)
 キャスターが撃破された直後に現れ、遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトを斬り伏せた。
 魔力砲を含むほとんどの攻撃をとんでもなく高密度な黒い魔力の霧で阻み、剣から魔力と剣圧の複合攻撃を飛ばして攻撃する。加えて当然ながら魔術は無効化し、剣による接近戦も強力。これは『顕現したサーヴァントに無効化される魔術ではなく単純な魔力弾によって攻撃する』『魔術攻撃を無効化する』というカレイドステッキのアドバンテージを完全に覆すものである。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと美遊・エーデルフェルトをはるかに上回る凛とルヴィアゼリッタの猛攻をもってしても鎧を破壊しバイザーに罅を入れるにとどまり、『約束された勝利の剣』を使用して二人を打倒する。しかしそれにより死の瀬戸際に立ったイリヤスフィールの封印が解け、アーチャーを夢幻召喚したイリヤスフィールによって倒された。クラスカードは美遊が回収し、バーサーカーとの戦いにおいて夢幻召喚している。
 夢幻召喚では騎士王アルトリア・ペンドラゴンの能力を得る。選定の剣を引き抜いたブリテンの伝説的君主・アーサー王は、攻・守・機・魔・宝具すべてに優れた最優の英霊と言われる。実直で真面目な性格の英霊だが、他にもいくつかの性質・側面を持つ。イリヤスフィールが使用した時の姿は、王ではなく姫騎士としての側面が強く出たもの。

 限定展開
 約束された勝利の剣:A++

 宝具
 風王結界:C


聖杯戦争(用語)
 冬木市でかつて行われていた魔術師による擬似戦争。
 あらゆる願いを叶えるといわれる万能の願望機『聖杯』を賭けて七人のサーヴァントを召喚して争う儀式。召喚されるサーヴァントは『セイバー』『アーチャー』『ランサー』『ライダー』『キャスター』『アサシン』『バーサーカー』の七人で、クラスカードのそれと合致する。しかし聖杯戦争では英霊の召喚にカードを使うことはない。魔術協会はクラスカードが冬木の聖杯戦争と関連があると見ていたが、実際は冬木の聖杯戦争ではなく平行世界の聖杯戦争に関連したものだった。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは本来、聖杯の器となるため生まれる前から調整された存在で、生後数ヶ月で言葉を解しあらゆる知識を埋め尽くされた。しかし聖杯戦争を拒否したアイリスフィール・フォン・アインツベルンがイリヤスフィールを普通の女の子として生かす事を望んだため、聖杯の器、魔術師としての記憶や機能を生後八ヶ月の時点で封印したのだが、その封じられた記憶はイリヤスフィールの中で成長し、偶発的事故によりアーチャーのクラスカードを取り込みクロエとして肉体を得た。
 冬木の聖杯戦争は10年前のそれが未然で終わり、現在も再び勃発しないように衛宮切嗣が奔走している。


聖杯戦争(用語)
 平行世界の聖杯戦争。
 エインズワース家が美遊・エーデルフェルトを聖杯とし、クラスカードを用いて英霊を召喚もしくはその力を利用するもの。


世界蛇の口(魔術)
 ヨルムンガンド。
 ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの魔術。吸引圧縮型の捕縛陣。八枚目のクラスカード回収作戦で使用され、黒化英霊の捕縛に成功した。


石化の魔眼(技能)
 キュベレイ。
 ライダー(メドゥーサ)のスキル。ランクB〜A。
 ただ目視するだけで対象を石化させる魔眼。オリジナルより干渉力は低下しているものの、それでも『宝石』と呼ばれる最上級の魔眼。この魔眼に睨まれた者は麻痺に陥り、ゆっくりと石化していく。石化に抵抗できた者でも全能力値が1ランク低下する『重圧』の影響下に晒される。
 美遊・エーデルフェルトの場合は両目、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの場合は片目がこの魔眼に置換される。


接界(用語)
 ジャンプ。鏡面界に入ること。


接続解除(用語)
 アンインクルード。
 限定展開して引き出したクラスカードの力(宝具)を再びカードに納めること。


セラ(人名)
 アインツベルン家のメイドで、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの母親のような存在。アイリスフィール・フォン・アインツベルンと衛宮切嗣に留守を任されている。長男である衛宮士郎が家事をすることを快く思っていない。士郎が子供の頃は料理のレパートリーは洋食のみだったが、現在は和食も完璧に作れる。食事は栄養価とカロリーを計算して作っている。
 クロエ・フォン・アインツベルンがイリヤスフィールの従姉妹だということはありえないと見抜きながらも、アイリスフィール・フォン・アインツベルンの頼みで詮索せず、ただ家族として接することを決める。
 体重は10年間ずっと維持し続けてきたが、新しい中華鍋を買った士郎が作る中華料理を食べ過ぎたことで太り、激しい運動に粗食という過酷なダイエットをする。しかし体力が落ちた上に長湯をしたせいで倒れてしまい、イリヤスフィールの説得でダイエットをやめる。しかしその直後の食事の際に食べ過ぎた原因が士郎の料理だったことに気付き、士郎を中華鍋でぶん殴る。
 メイドであるが、衛宮士郎の頭を掃除機で思いっきり殴ったり踏みつけたりするくらいのことはする。


零式タツコストライク(用語)
 森山那奈亀が嶽間沢龍子を投擲する技。これを使った後、龍子は白目をむいていた。


速射(用語)
 シュート。
 美遊・エーデルフェルトが魔力砲を撃つ時の掛け声で、低威力の魔力弾を高速で大量にばら撒く際に使われる。


底なし沼(地名)
 おそらく円蔵山にある沼。地脈の拡張に向かう際に遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトがはまった。
 上記の沼と同一のものかは不明だが、クロエ・フォン・アインツベルン捕獲作戦で最終トラップとして用いられる。この時はただの泥沼ではなくあらゆる魔術の起動を阻害する終末の泥で満たされており、ここにはまったクロエはイリヤスフィールに手出しをしないという条件で助命・捕獲され、痛覚共有の呪いをかけられた後で釈放された。


狙射(用語)
 シュート。
 美遊・エーデルフェルトが魔力砲を撃つ時の掛け声で、狙撃のために用いられる。


高町なのは(人名)
 別次元の魔法少女。
 複数の次元が融合した空間にフェイト・テスタロッサともに取り込まれ、なのはとイリヤスフィール・フォン・アインツベルン、美遊・エーデルフェルトとともに空間の中心である時計塔を破壊した。
 彼女の次元ではジュエルシード蒐集をしている時点である様子。
 なのはのMS力は53万。これでもまだ余力を隠しているらしい。


多元転身(用語)
 プリズムトランス。
 いわゆる魔法少女の変身。多元転身後の衣裳はカレイドステッキが選んでいる。もちろん下着の形状も変わる。


タツコストライク(用語)
 森山那奈亀が見せた技。
 嶽間沢龍子を標的に向けて投擲するもの。


地脈(用語)
 霊脈とも。
 龍穴から高圧縮魔力を注入して地脈を拡張するのは数十人規模の大儀式。


ディバインバスター(用語/魔法)
 高町なのはの砲撃魔法。なお、この『魔法』とは『その時代には実現不可能なことを可能とする』魔法ではなく、次元世界における魔力の運用一般を表す。
 膨大な魔力を直接目標に向けて放出する単純で高威力な攻撃魔法。また強靭なバリア貫通能力と封印能力を持っている。
 複数の次元が融合した空間の中心である時計塔を破壊するために使用した。


遠坂凛(人名/魔術師)
 魔術師。
 身長159cm。B77 W57 H80。
 時計塔の今期主席候補。時計塔に編入して一年が経つ。暴力的。魔術回路の性能はルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトと同等。
 ある日、二属性鉱石混合実習中に凛が宝石の射出角度を間違えて宝石がルヴィアゼリッタの額に深々と突き刺さる。凛は謝罪したが、ルヴィアゼリッタはそれを受け入れず手袋を投げると同時にガンドを撃ち込む。それを切っ掛けに互いにガンドを乱射する大喧嘩となる。結果、講堂Dは壊滅し、地下7階と8階が吹き抜けになり、負傷者14名、被害総額は概算で200万ポンドと推算される大破壊をもたらした。
 最悪除籍もあり得る状況だったが、主席候補の二人を失うのを痛手と考えたキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグがこの事件を預かり、成功の暁には二人とも弟子にするという条件でクラスカードの回収という任務を与えた。
 その際にゼルレッチからカレイドステッキ(マジカルルビー)を貸与されるが、早々にルヴィアゼリッタと仲間割れをしたために見限られる。その後強引にマジカルルビーのマスターにされたイリヤスフィール・フォン・アインツベルンを奴隷にする。イリヤを呼び出す際には定規を使って書かれた強迫状じみたメモを使う。
 日本ではルヴィアゼリッタとともに留学生扱いで穂群原学園高等部に通っており、学園のアイドル的存在になっている。また性的ハプニングを起こしつつ衛宮士郎を相手にフラグを立てまくっているとかいないとか。
 ルヴィアゼリッタとはおそろしく仲が悪く、拳で語り合う仲。
 セイバーの攻撃により重傷を負うが、ゲスト登録による一時的なマスター認証ながら再びマジカルルビーを手にすることで回復。同じくマジカルサファイアを執ったルヴィアゼリッタとともにイリヤスフィールや美遊を遥かに上回る戦闘力でセイバーに立ち向かうも、鎧を破壊しバイザーに罅を入れるだけにとどまった。
 最後のクラスカードであるバーサーカー戦ではルヴィアゼリッタとともに獣縛の六枷でバーサーカーを拘束した。
 クラスカードを収集し終えた後は自分がゼルレッチに届けようとそれらを全て持ち逃げしたルヴィアゼリッタを一晩中追い回した挙句、ルヴィアゼリッタが逃走に使ったヘリまで撃墜して抜け駆けを阻止する。その後、ゼルレッチの命令で一般常識を身につけるためにルヴィアゼリッタとともに一年間日本に留学することになった。
 なおクラスカード回収任務で(というよりルヴィアゼリッタのヘリを撃墜するために)宝石を全て使い果たしており、求人誌で見付けた時給一万円(黒髪ロング、身長159cm、B77 W57 H80、ツリ目で赤い服が似合う女性は時給五千円アップ)のハウスメイドのアルバイトに応募し、即日採用された。だがこれはエーデルフェルト邸のメイドで、ルヴィアゼリッタと執事のオーギュストによるパワーハラスメントに耐えかねてルヴィアゼリッタの頭を560万円の壺で殴打して逃げ出す。しかし美遊・エーデルフェルトとルヴィアゼリッタの説得で仕事に戻った。
 クロエ・フォン・アインツベルン捕獲作戦では使用していた拘束帯を逆利用され、ルヴィアゼリッタともどもあっさり捕縛されて戦線を離脱する。その後捕獲したクロエに死痛の隷属を施すが、クロエがエーデルフェルト邸地下を脱走したためそれを連れ戻しにアインツベルン邸を訪れ、士郎がそこで起居していることを知る。
 別次元の凛がルヴィアゼリッタとともに単次元創世に挑むが失敗し、複数の次元が融合した空間が発生してしまう。ここに取り込まれたイリヤスフィール、美遊、高町なのは、フェイト・テスタロッサにより空間の中心である時計塔を破壊され、イリヤスフィールにマジカルルビーのハリセンモードでしばき倒される。
 クラスカードの回収後二ヶ月弱経過した頃に経過観察のため冬木市の地脈図を作成した際に第八のクラスカードが存在することに気付き、魔術協会に報告するためにエーデルフェルト邸に向かう。その時エーデルフェルト邸はバゼット・フラガ・マクレミッツの襲撃を受けており、ルヴィアゼリッタを助けるためにバゼットに放ったガンドに紛れてイリヤスフィールの血を使った死痛の隷属の術式を組み込んだ宝石をバゼットの首筋に仕込むことに成功する。
 実際は死痛の隷属はある程度までの痛覚を共有させるものに過ぎないが、それが死さえも共有させるものであるというブラフ(敵の切り札が発動することで発動し、切り札発動前まで時間を遡って敵の心臓を貫くフラガラックだが、そのフラガラック発動により敵が死ぬ=死を共有しているバゼットがフラガラック発動前に死ぬという因果の葛藤が起きる)と、第八のクラスカードの存在を記した地脈図の提示により一時休戦を引き出し、そればかりか奪われた六枚のうち三枚のクラスカードも取り戻した。
 なお、死痛の隷属はもともとルヴィアゼリッタに掛けるために修得した。
 八枚目のクラスカード回収作戦では『打ち砕く雷神の剣』による攻撃を担当するが、黒化英霊にこれを耐え切られ、続くクロエの射撃も防がれたためにルヴィアゼリッタと美遊とともに離界する。
 『沈黙のルビー アルマゲインパクト』では、衛宮士郎に頼まれてイリヤスフィールとクロエ、美遊の誕生日プレゼントを選ぶのを手伝い、アーネンエルベで士郎からそのお礼の品を渡された。


トールハンマー(魔術)
 →打ち砕く雷神の指


バーサーカー(クラスカード)
 クラスカードの一枚。七枚のうち最後に現れた。
 黒化英霊は圧倒的な戦闘力と極めて狭い鏡面界により遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトを撤退させるが、撤退しなかった美遊・エーデルフェルトがセイバーを夢幻召喚して単独で戦闘を続行。さらにイリヤスフィール・フォン・アインツベルンが凛とルヴィアゼリッタを連れて戻り、凛とルヴィアゼリッタがバーサーカーを捕縛したところにイリヤスフィールと美遊がセイバーを並列限定展開して打倒した。
 黒化英霊の特徴である弱体化により、『十二の試練』も同じく弱体化しており、『Bランク未満の攻撃を無効化』(ひろやまひろし氏のブログの質問に対する返答)、『Cランク以下の攻撃を完全に無効化』(ドライ1巻の記述)となっている。
 これを限定展開することでカレイドステッキが無銘・斧剣に変化するが、単純な石器であるらしくイリヤスフィール・フォン・アインツベルンには持ち上げることすらできなかった。
 夢幻召喚した場合は大英雄ヘラクレスの能力を得る。心技体全てに優れた英霊だが、バーサーカーというクラスの特性上、使用者は狂化によって理性を失い、ただ目の前の敵を殲滅する怪物と化して自身の身体を顧みない戦闘を行うことになる。

 限定展開
 射殺す百頭:ランク不明

 宝具
 十二の試練:C


バーサーカー(クラスカード)
 ベアトリス・フラワーチャイルドが使用するクラスカード。真名は雷神トール。
 限定展開では右腕が巨大化して怪力を得る。夢幻召喚ではさらに全身の衣装も変化し、『悉く打ち砕く雷神の鎚』も具現化される。


パーソナルAKフィールド(用語:イリヤエ・ロボマエ)
 個人用のAKフィールド。琥珀が使用した。


破戒すべき全ての符(宝具)
 ルールブレイカー。
 キャスター(メディア)の宝具。ランクC。
 メディアの『裏切りの魔女』としての伝説が具現化した短刀。武器としての威力はほぼ無いが、魔術によって組まれた全てのものを破戒し、つくられる前の状態に戻す究極の対魔術兵装。


爆炎弾(用語/魔術)
 火の自然霊が宿った宝石の俗称。


バゼット・フラガ・マクレミッツ(人名/魔術師)
 魔術協会の一線級の戦闘屋で、封印指定執行者。
 戦闘に用いる手袋には硬化のルーンが組まれており、その硬度はタングステン鋼以上。自身の死亡を発動条件とした蘇生のルーンを備えている。
 クラスカード回収の前任者で、アーチャーとランサーのカードを回収したが、その後キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグの介入により担当から外された。しかし魔術協会上層部のパワーゲームの結果(ゼルレッチが関与しない別部署の独断専行)担当に復帰し、エーデルフェルト邸を襲撃し4枚のカードを強奪した。
 クロエ・フォン・アインツベルンの矢を素手で受け止めて投げ返したり、地面を引っぺがしたりという、素手で英霊に匹敵する凄まじい戦闘能力を誇る。
 イリヤスフィールとクロエを倒してすべてのカードを回収しかけるが、美遊・エーデルフェルトの介入で一時的に苦戦する。しかし激昂した美遊が『騎英の手綱』を発動したことで『斬り抉る戦神の剣』を発動し、天馬の心臓を貫いてライダーのカードを回収した。
 残るはクロエの中のアーチャーのカードのみとなったが、イリヤスフィールとクロエの敢闘とルヴィアゼリッタのガンドにより死痛の隷属が発動し、さらに遠坂凛の『死痛の隷属は死さえも共有する』というブラフと第八のクラスカードが存在するという事実を突きつけられたことで一次休戦とし、引き上げていった。なおその際には凛の交渉で奪った6枚のクラスカードのうち3枚を残していった。
 エーデルフェルト邸での戦闘による損害の修繕費用がルヴィアゼリッタの工作により魔術協会を素通りしてバゼットに行ったため、カードが止められて路銀が尽きてしまう。そのためアルバイトをしたりホームレス同然の暮らしをしたりすることになる。事実、『海の家がくまざわ』でアイスキャンディー売りのアルバイトをし、八枚目のクラスカード回収作戦の時には海浜公園のベンチでダンボールを被って寝ていた。
 『海の家がくまざわ』でアルバイトをしている際には封印指定執行者ではなくただのアイスキャンディー売りであるとして戦意を否定し、遠坂凛、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトらによる八枚目のクラスカード回収作戦には敵対勢力ではなく競争相手として参加する。
 凛、ルヴィアゼリッタ、イリヤスフィール、クロエ、美遊による黒化英霊の撃破が失敗すると撤退する彼女らを尻目に黒化英霊に対して肉弾戦を挑む。無数の宝具で串刺しにされて死亡するが、その死亡を発動条件とした蘇生のルーンで蘇生し、美遊による離界から離脱したイリヤスフィールとクロエのサポートを得て一旦は黒化英霊からクラスカードを抜き出すことに成功する。八枚目のクラスカードがアーチャーであることは確認できたのだが、黒化英霊にクラスカードを取り戻されてしまい回収には失敗、イリヤスフィールとクロエとともに離界する。


初ちゅー奪われまし隊(組織)
 穂群原小の四神に藤村大河を加えたもの。クロエ・フォン・アインツベルンにファーストキスを奪われた恨みでドッジボール対決をする。


パラメータルール(用語)
 筋力等のステータスや武具、攻撃、防御、現象はそれぞれ数値化されて、AからEのランクに分けられているが、数値とランクは必ずしも一致せず、威力は凄まじいEランクということも、またその逆もありうる。
 ランクとは概念であり、Aランクならば『Aランクという概念を帯びている』ということ。このパラメータルール自体は共通だが、それぞれ適用範囲が異なる。
 たとえば、黒化英霊のバーサーカーは『Bランク以下の攻撃を無効化する』という概念の宝具『十二の試練』を持っている。
 これに対して『B++』の攻撃をした場合は数値的にはAランクを大きく上回るものの、Bランクの概念であるため攻撃は通用しない。
 『筋力Aの者が殴る』場合は、そのパンチの威力がどれほど凄まじかろうとただのパンチなので攻撃としてのランクはE未満であり、攻撃は通用しない。筋力Aであってもその攻撃がすべてAランクになるわけではないのである。
 『Aランクの剣で攻撃する』場合は、剣を振るという行為そのものはパンチと同様E未満であるが、剣自体がAランクの概念を帯びているため剣を振る者の筋力に関係なく攻撃が通じる。


パラレル・インクルード(用語)
 →並列限定展開


針金(用語/魔術)
 アイリスフィール・フォン・アインツベルンが使用する武器。錬金術による即席ホムンクルスで、様々な形状に変化しながら敵を襲い、あるいは捕獲する。


反射路(用語)
 通常界と鏡面界を繋ぐ通路、あるいは魔法陣。カレイドステッキを用いて形成する。


飛行(魔術)
 文字通り空を飛ぶ魔術。かなり高度で、遠坂凛やルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトでさえ丸一日訓練してやっと飛べるようになった。また魔力の消費量も大きい。
 強固で具体的なイメージがないと浮くことすら困難。だが、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは『魔法少女は飛ぶものでしょ』という思い込みによって当たり前のように飛んだ。
 なお本来のFateの世界観では非常に困難な魔術で、蒼崎橙子でさえ箒を使用しても成功率は三割程度にとどまる。


翡翠(人名:イリヤエ・ロボマエ)
 遠野家に仕えるメイド。主に清掃を担当しており、味覚が常人とは決定的にずれているため料理が苦手。
 イリヤエ・ロボマエでは琥珀のクーデタに先立って天然素材の睡眠薬で眠らされたうえでシェルターに収容されていたが、戦闘の騒音で目を覚まして地域破壊爆弾を作動させようとする琥珀を止めようとした。
 地域破壊爆弾の処理後にイリヤスフィールとマジカルルビーが元の世界に戻る際に一緒に転移してしまった。


HIDEBU(用語)
 詳細不明。
 ペプシコーラのようなロゴマークが描かれた缶飲料。無果汁と表記されていること、小学生が入手していること、缶のサイズ(描写を見る限り350mlのアルミ缶)から、清涼飲料水と思われる。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンが未開封のこれを握り潰した。


人が空想できること全ては起こり得る魔法事象(用語)
 キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグの言葉。なおこの『魔法』を『科学』に置き換えると、ジュール・ヴェルヌの言葉とほぼ同じになる。


日比乃ひびき(人名)
 16歳。高校一年生。身長154cm。体重44kg。B79 W55 H82。9月7日生まれ。血液型O型。家族構成は祖父のみ。
 アーネンエルベのアルバイト店員。愛想は良いが言っている内容は結構きつい。女子高生。掃除が苦手らしい。
 『沈黙のルビー アルマゲインパクト』では美遊・エーデルフェルトとともに来店したイリヤスフィール・フォン・アインツベルンが以前来店したイリヤスフィールとは姿形が同じでもプリズマ☆イリヤの世界から来た別人であると一目で見破った。それからイリヤスフィールと美遊・エーデルフェルトとともに同じくプリズマ☆イリヤの世界の遠坂凛と衛宮士郎の会話を盗み聞きするも、マジカルルビーによる士郎の言葉の中継がキャラ崩壊したためストレートに何の話をしていたのか聞きに行った。
 マジカルルビーによるキャラ崩壊のせいで士郎が凛をアダルティに口説いていると信じ込んだイリヤスフィールが望んだ世界の滅びが隕石の落下として成就しそうになった際は、マジカルルビーの仮契約による並列処理によって一時的に魔法少女になる。ただしその時のコスチュームは一人分を四人で分け合ったものであり、女性同士でも恥ずかしいほど非常に布地面積が小さなものとなった。ちなみにひびきのコスチュームは胸の部分に穴が開いている。
 隕石の軌道修正のため、イリヤスフィールへの魔力供給を行う際にはマジカルルビーの性質から愛する人のことを想う必要があったのだが、ひびきだけは恋愛の愛ではなく、隣人愛的な愛しか考えられず、そのせいで軌道修正は失敗した。


ひろやまひろし(人名)
 漫画家。
 後に内部から美少女清貧漫画家ひろやまひろ☆氏が現れ、以降は皮だけの状態となって両者は別人格として行動することになる。もちろんtwitterアカウントも別。
 同人作家の西野彦二氏とは友人で、かつて彦二氏のウェブサイトで公開されていた栗山雀花、嶽間沢龍子、森山那奈亀、桂美々の性癖について「だいたいあってる」とコメントしていたが、後に彦二氏とのやり取りはほとんど冗談であると発言している。


ひろやまひろ☆(人名)
 ひろやまひろし氏の中から現れた美少女清貧漫画家。まひろ氏が登場してからひろやまひろし氏は皮だけの状態となり、両者は別人格として行動している。もちろんtwitterアカウントも別。
 好きなスタンドはハーヴェストとホワイトアルバム、好きなタイプは年収一億を超えている人。ノーパン派で、着用する必要がないことと購入する金銭的余裕がないことからブラも着けていない。


ファオストデアシュヴェーアクラフト(魔術)
 →見えざる鉛鎖の楔


フェイト・テスタロッサ(人名)
 別次元の魔法少女。
 複数の次元が融合した空間に高町なのはとともに取り込まれ、なのはとイリヤスフィール・フォン・アインツベルン、美遊・エーデルフェルトとともに空間の中心である時計塔を破壊した。
 彼女の次元ではジュエルシード蒐集をしている時点である様子。


フォイア(用語)
 魔力砲を撃つ時の掛け声。
 遠坂凛が使う際は砲射、斉射など用途によって漢字表記は変わるが、発音はすべてフォイア。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンが使う際も収束放射などのバリエーションがあるが発音は全てフォイア。


複数の次元が融合した空間(用語)
 別次元の遠坂凛とルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトが単次元創世に失敗して発生した空間。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと美遊・エーデルフェルト、高町なのは、フェイト・テスタロッサが取り込まれたが四人が力をあわせて空間の中心である時計塔を破壊し、元の次元への通路が開かれた。


藤村大河(人名)
 私立穂群原学園小等部の教師。
 クロエ・フォン・アインツベルンにファーストキスを奪われた怨みを晴らすため、嶽間沢龍子、森山那奈亀、栗原雀花とともに初ちゅー奪われまし隊を結成しドッジボール対決を挑むが、顔面に剛速球を受けてあっさりアウトになる。
 校舎裏の草むしりをイリヤスフィールとクロエ、美遊に命じたところ手っ取り早く済ませようとした時はイリヤスフィールが誤って斬撃で校舎の窓ガラスを大量に割り、それについての説教中にクロエに『嫁き遅れのヒス』呼ばわりされたため激怒、三人に特別に大量の宿題を課した。それは一日の宿題とは到底思えないほどの量はもとより内容が非常に極端で、結婚や結婚生活、離婚などに関する非常に生々しいものだった。


プライベートジェット(用語)
 ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトあるいはエーデルフェルト家が所有する航空機。乗客は10名以上。墜落時のパイロットはバゼット・フラガ・マクレミッツ。
 バカンスで南の島に向かう際に使われたが、機内でのルヴィアゼリッタと遠坂凛の喧嘩でルヴィアゼリッタの渾身のガンドが燃料タンクを撃ち抜いてしまい、燃料不足で墜落、海上に着水し近傍の小島に乗り上げたところで停止した。機体から救難信号を出していたが、遭難二日目からの嵐で海に流されてしまった。


プリズマイリヤ(人名)
 新生カレイドルビー。多元転身したイリヤスフィール・フォン・アインツべルンのこと。


プリズムトランス(用語)
 →多元転身。


平行世界(用語)
 美遊・エーデルフェルトが本来いた世界。
 円蔵山の地下大空洞を中心とした半径数百メートルの球状にイリヤスフィール・フォン・アインツベルンの世界と入れ替わったことでクラスカードと美遊がイリヤスフィールの世界に現れ、再び入れ替わった(元に戻った)ことでイリヤスフィールらが美遊の世界に飛ばされた。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの世界とは、海岸線が後退している、アインツベルン邸が崩壊している、エインズワース家を中心に半径約1kmのクレーターができている、夏であるのに雪が降っている、住民の大部分が冬木市を離れている(深山町じゅうみんのみのことか)、といった違いがある。深山町はほぼ無人だが、未遠川を挟んだ新都にはあまり影響がないらしい。夏に雪が降るのはこの世界では当然の事で、秋が温暖らしい。
 クレーターは地下にあった天然ガスが爆発したことが原因とされ、避難勧告が出されたため住民は町外れで細々と生活しているのみとなっている。しかしこれは操作された情報であり、実際はエインズワース家が索敵検知圏として設定したもので、要するに何一つ遮蔽物を無くす事で外敵の侵入を見付けやすくするというもの。


並列限定展開(用語)
 パラレル・インクルード。
 詳細不明。
 これによって再現された宝具はオリジナルとほぼ同等の性能を持つ。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと美遊・エーデルフェルトがセイバーを並列限定展開した際にはカレイドステッキを含めて9振りの約束された勝利の剣が出現した。


宝具(用語)
 英霊のシンボルとなる武器や能力そのもののこと。
 黒化英霊のバーサーカーの場合は『十二の試練』もバーサーカー自体と同じく弱体化していた。
 限定展開、並列限定展開、夢幻召喚によって再現されたものはほぼオリジナルと同じ性能を持つ。


砲射(用語)
 シュート。カレイドステッキで魔力を撃ち出すこと。


穂群原学園(地名)
 私立穂群原学園。
 少なくとも小等部から高等部まで存在し、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンや美遊・エーデルフェルトらは小等部に、衛宮士郎や遠坂凛、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトらは高等部に在籍している。
 小等部の体操服はブルマ、水着は旧型スクール水着。
 藤村大河は小等部の教師。


穂群原小の四神(組織)
 ホムショーのしじん。別名初ちゅー奪われまし隊。
 朱雀の栗原雀花(背景は雀)、青龍の嶽間沢龍子(背景はタツノオトシゴ)、玄武の守山那奈亀(背景は亀)の三人。クロエ・フォン・アインツベルンとのドッジボール対決では白虎の藤村大河が加入した。


ホレ薬(用語)
 投与対象に恋愛感情を持たせる魔法薬。マジカルルビーが調合できる。効果は刷り込み式で、注射されて最初に目に入った人物に惚れる。
 マジカルルビーの口車に乗せられたイリヤスフィール・フォン・アインツベルンに調合を頼まれてから三十三夜かけて完成させた。
 衛宮士郎に注射されてイリヤスフィールとキスをしそうになるも、すんでのところで桂美々に見られたことで中断し、マジカルサファイアが洗脳電波デバイスで無効化した様子。


麻婆ラーメン(用語)
 ラーメン麻のメニュー。1杯1600円。
 言峰綺礼が行き倒れていた田中とイリヤスフィール・フォン・アインツベルンに食べさせた。
 ラーメンとはいうもののほとんど麻婆豆腐で、麺は申し訳程度に麻婆豆腐の海の底に沈んでいるに過ぎず、スープは存在しない。『辛そうで辛くないむしろ辛かったことを脳が認識してくれないラー油』をふんだんに使用しており、途方もなく辛い、というか痛い。これ一杯で一日分のカロリーを摂取できる。


マジカルサファイア(用語/武装)
 青を基調としたカレイドステッキ。またそれに宿る人工天然精霊。ステッキのデザインは杖の先に六芒星と円、リボンのような装飾を組み合わせたもので、柄頭には房がついている。性格は冷静だが、言葉が的確すぎて棘がある感じ。マジカルルビーの妹。
 クラスカードの回収任務のためキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグからルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトに貸与されたが、ルヴィアがいきなり遠坂凛と仲間割れをしたため愛想をつかして逃亡し、独自に新たなマスターとして美遊・エーデルフェルトを獲得した。
 夏休みにイリヤスフィール・フォン・アインツベルンらが海に行った際にマジカルルビーが引き起こした騒動を洗脳電波デバイスで二時間前後の記憶を消すことで収束させた。ついでにマジカルルビーも洗脳電波デバイスでお仕置きをし、マジカルルビーは三日間ほど様子がおかしかった。そのあとイリヤスフィールらがルヴィアゼリッタのプライベートジェットで南の島にバカンスに行くつもりが墜落・遭難した時は、マジカルルビーに唆されたイリヤスフィール、クロエ、美遊が三人一緒に愛してほしいと衛宮士郎に迫った記憶を乞われて消した。
 平行世界の聖杯の術式を乗っ取ったギルガメッシュに取り込まれた美遊が諦めてカレイドサファイアを手放した後はイリヤスフィールに協力し、アサシンのクラスカードを限定展開して囮になったほか、マジカルルビーと協力してイリヤスフィールをカレイドライナーツヴァイフォームに多元転身させた。
 『沈黙のルビー アルマゲインパクト』の前日、次元の狭間に飲み込まれた。こういうことはカレイドステッキとしては割とよくあることらしい。異次元に遷移したマジカルルビーと再会したのだが、珍しい紅茶を買ってくるとかで帰還はもう少し先になるとのこと。


マジカルルビー(用語/武装)
 赤を基調としたカレイドステッキ。またそれに宿る人工天然精霊。ステッキのデザインは杖の先に五芒星と円、翼の装飾を組み合わせたもので、柄頭には小さな十字架がついている。携帯モードでは上端部分のみの形状になる。通常形態の頂部からハリセンを生やしたハリセンモードがある。ゼルレッチによる仕様として、展開軸の原点はマジカルルビー本体に固定されている。
 性格は陽気で自分勝手、傍若無人。マジカルサファイアの姉。マジカルサファイアをいじめるものは許さない。ホレ薬や思っていることを何でもぺらぺら話してしまう自白剤的なものの調合が出来る。
 マジカルルビーを振るうのに必要なものは愛。それも家族愛などではなく、恋愛の愛。そしてマジカルルビーがこの世でもっとも忌み嫌うものは純粋な愛(LIKE)で、この力はマジカルルビーにとって毒となる。
 クラスカードの回収任務のためキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグから遠坂凛に貸与されたが、凛がいきなりルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトと仲間割れをしたため愛想をつかして逃亡。入浴中のイリヤスフィール・フォン・アインツベルンを襲撃し、強引に新たなマスターとした。
 マジカルルビーとしては戦闘は割とどうでもよく、もっと魔法少女的に正義を語りながら愛を振りまいたり恋に魔法に大忙し!みたいな感じがお好みらしい。好みの戦闘スタイルはハデでキラキラしたもので、泥臭い肉弾戦は好きではない。
 『沈黙のルビー アルマゲインパクト』では、平然と日比乃ひびきや桂木千鍵の前に姿を現し、あまつさえ喋ったり飛んだりもしたが、イリヤスフィールが携帯電話だと言って誤魔化した。読唇術と声真似で衛宮士郎の言葉をイリヤスフィールらに伝えた。ただし途中からキャラ崩壊した。
 マジカルルビーによるキャラ崩壊のせいで士郎が凛をアダルティに口説いていると信じ込んだイリヤスフィールが望んだ世界の滅びが隕石の落下として成就しそうになった際は、次元の狭間に飲み込まれたマジカルサファイアの分もカバーするため仮契約の並列処理によってイリヤスフィール、美遊・エーデルフェルト、日比乃ひびき、桂木千鍵の四人を同時に魔法少女にした。ただしその際のコスチュームは一人分を四人で分け合ったものであるため、非常に布地面積が小さなものとなった。
 隕石の軌道修正のため、イリヤスフィールへの魔力供給を行う際にはマジカルルビーの性質から愛する人のことを想う必要があったのだが、ひびきだけは恋愛の愛ではなく、隣人愛的な愛しか考えられず、そのせいで軌道修正は失敗した。
 そのため、イリヤスフィールらを地上に降下させるだけの魔力を残して四人から離脱し、危機的状況によるリミッター解除を行って自分ごと隕石を異次元に遷移させた。その後は運がよければ10年後20年後にまた会えるかもしれないと言い残したのだが、この時間はマジカルルビーの主観時間であり、イリヤスフィールらの主観時間ではその後すぐに戻ってきた。ちなみにマジカルルビーの主観時間では12年が経過している。


魔術障壁(用語/魔術)
 カレイドステッキによる魔術障壁はAランク以下の魔術全てを無効化するが、魔術ではない魔力砲の場合は威力を軽減するにとどまる。ダメージ算出法は単純な減算式で、障壁に当てている魔力量の分だけ攻撃を相殺する。つまり撃たれた魔力砲の魔力量が障壁の魔力量より多ければその差分のダメージを受け、障壁の魔力量のほうが大きければダメージを受けない。
 なお『Aランク以下の魔術全てを無効化』という効果は、事実上現存するいかな魔術でも突破することは出来ないと言う意味。ただしこれは現代魔術大系から算出されたものであり、これに当てはまらない神代魔術は完全に無効化することは出来ない。


間桐桜(人名)
 私立穂群原学園高等部の生徒。衛宮士郎の後輩で弓道部員。遠坂凛の妹であるかは不明。


魔法(用語)
 プリズマ☆イリヤでは厳格に魔術と区分けされているようではないらしい。


魔法少女マジカル☆ブシドームサシ(用語)
 愛と正義と仁義の使者。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンとリズが視聴していたアニメ作品。愛と正義と仁義の名の下に、悪者どもをバッタバッタと切り倒すムサシちゃんの活躍を描いたアニメ。魔法少女としては異例なまでにインファイト一辺倒で、意外と渋い。
 可愛らしい見た目と軽快なノリの子供向けアニメだが、ストーリーの軸は『相対的な善と悪』であり、厚みのある作品として10代、20代の視聴者からも評価が高い。
 上記アニメ作品の主人公の名でもあり、外見は陣羽織風のコスチュームにポニーテイル、短剣のようなデザインのステッキを二本携えた少女。飛ぶのはお約束。
 リズが購入したものは1期のDVDボックス。現在は日曜日の朝にシリーズ2期『魔法少女マジカル☆ブシドームサシSLASH』が放映されている。
 判明しているタイトルは第伍話『空の華』。


魔法少女マジカル☆ブシドームサシSLASH(用語)
 魔法少女マジカル☆ブシドームサシの第二期。日曜日の朝に放映している。


魔力指向制御平面(魔術)
 実体化したキャスターのクラスカードが使用した魔術。
 魔力の流れる方向を制御するために用いられる魔法陣の一種。通常は魔術研究等において数十センチメートル程度のものが用いられる程度だが、実体化したキャスターが用いたのは数百メートルに及ぶ巨大なもの。


見えざる鉛鎖の楔(魔術)
 ファオストデアシュヴェーアクラフト。
 ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトが使用した重力系の捕縛陣。獣縛の六枷よりランクは落ちる。


身隠しの布(用語/魔術)
 ギルガメッシュの財である宝具の一つ。古今東西の『姿を隠す』宝具の原典。ランクE。
 極めて複雑な織りをした布で、織りの方向は少なくとも五次元に達していると推測される。この布の完全な再現は人間には不可能。
 この布を被る、もしくは括ったものの姿を魔術的、光学的(可視光)に観測不能とする。索敵等を完全に魔術に頼っている者に対しては時に絶大な効果を発揮するが、音波や臭気、体温(つまり赤外線)などは隠すことができないため状況によっては用を為さないこともある。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンとギルガメッシュ、田中がエインズワース家に侵入する際にこれを使用し、城内ではイリヤスフィールに貸与されたが戦闘中に逸失してしまった。


美遊・エーデルフェルト(人名)
 みゆ えーでるふぇると。
 穂群原学園小等部5年1組。
 身長134cm。7月20日生まれ。
 ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトに代わるマジカルサファイアのマスター。ライダーのクラスカードを回収した翌日に私立穂群原学園小等部のイリヤスフィール・フォン・アインツベルンのクラスに転校する。席はイリヤの後ろ。
 戸籍や身分はルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの命を受けてオーギュストが偽造したもの。行き場のなかった美遊をルヴィアゼリッタが拾い、レディースメイド扱いでルヴィアゼリッタの身の回りの世話をしたりクラスカード回収を手伝ったりする代わりに生活の保護を受けている。なおメイド服はルヴィアゼリッタの趣味で、オーソドックスなブリティッシュメイドにガーターベルトで吊った白タイツ。小遣いとメイドとしての給料により、小学生でありながら預金額は300万円を超えているらしい。
 イリヤスフィールと同様カレイドステッキに巻き込まれてクラスカード回収をしているが、遊び半分でカード回収をしているイリヤスフィールに怒りをあらわにする。しかし後に和解し、イリヤスフィールはこの世界でただ一人の大切な友達という認識に至る。対して桂美々については同じクラスでしょっちゅう顔を合わせているにもかかわらずそもそも記憶にない。
 算数では小学校の授業なのに三角関数などを用い、図工ではキュビズムの肖像画を描き、家庭科ではフライパン一つで豪華な料理をたくさん作り、体育では50m走を6秒9で走るなど、まさに文武両道。性格はとてもクール。
 だが知能が高い分頭が固く、イリヤが簡単にやってみせた飛行を理詰めで考えて『人は飛べない』と結論付けてしまったため、飛ぶことができない。ルヴィアにヘリコプターから蹴り落とされても飛べなかった。
 訓練をしても飛行できなかったため、魔力を空中に固定して足場を作り、それを足場にして跳ぶことで空中機動を可能とした。これは魔力の総合運用で考えればとても効率的。これを利用し、キャスター戦ではプリズマイリヤの魔力砲を足場にして跳躍するという離れ業をやってのけた。
 イリヤスフィールに比べ機動力に劣るが突破力で勝る。
 非常に真面目で、そのためクラスカード収集やバーサーカーとの戦いでさえ一人で背負い込もうとする。が、バーサーカー戦の後はイリヤスフィールにべったりになる。しかしその『友達』の定義はいささかおかしく、『わたしの友達は生涯イリヤだけ。他の人なんてどうでもいいでしょ?』というものだった。
 クロエ・フォン・アインツベルンとの遭遇戦で唇を奪われた。その後のクロエ捕獲作戦では煙幕に紛れて破戒すべき全ての符を使おうとするもクロエにあっさりと見破られ、さらにカレイドサファイアを取り上げられて多元転身を解除され、戦線を離脱した。
 クロエ捕獲後、エーデルフェルト邸地下倉庫を脱走したクロエを連れ戻しにアインツベルン邸に訪れた際、衛宮士郎と初めて顔を合わせる。その時に士郎の事を知っているような素振りを見せ、「お兄ちゃん」と呼んだが、士郎には何のことだか分からなかったため沈んだ表情で『クラスメイトの美遊です』と名乗った。その直後、突然士郎の胸に飛び込んでしばらく胸に顔をうずめていた。
 クロエからの呼び出しに応じて崖の上の森に赴き話し合いをするが、『元の生活に戻りたい』というイリヤスフィールの願いを『つまりは自分たちとの出会いをなかったことにしたいということだ』と拡大解釈するクロエに対し『自分を友達と呼んでくれたイリヤスフィールのために戦う』と言い、あくまでイリヤスフィールを殺そうとするクロエを阻止するため戦闘に入る。セイバーのクラスカードを夢幻召喚して戦うが、黒化英霊とは違い戦術を考えるクロエに対して苦戦を強いられる。戦いを制止するために現れたイリヤスフィールにも止められずに戦闘を続行するが、乱入したアイリスフィール・フォン・アインツベルンによりクロエとイリヤスフィールが殴り倒されたことで矛を収める。
 その後、エーデルフェルト邸大浴場でイリヤスフィールが聖杯の器として生み出されたことを聞かされた。
 体育の水泳の授業中にイリヤスフィールとともに複数の次元が融合した空間に取り込まれ、高町なのは、フェイト・テスタロッサと出会う。そこで四人が力をあわせて原因となった時計塔を破壊し、元の世界に戻った。
 パウンドケーキを作る調理実習ではクロエと桂美々とグループを組むが、パウンドケーキ自体は美々が作った。美遊は勝手に他の人の予備の材料を使ってウエディングケーキを作り上げた。
 エーデルフェルト邸がバゼット・フラガ・マクレミッツに襲撃された際にはルヴィアゼリッタのお使いで水羊羹を買いに行っていて不在だったが、イリヤスフィールの窮地に駆けつけて死守されたライダーのクラスカードを夢幻召喚する。ルヴィアゼリッタらを撃破した、というバゼットの言葉に激昂して『騎英の手綱』を発動するが、『斬り抉る戦神の剣』により撃破される。なおこの際にはあくまで天馬が攻撃の主体であったため、心臓を貫かれたのは美遊ではなく天馬であり、美遊はカードを奪われて殴り飛ばされただけだった。
 エーデルフェルト邸の崩壊後はルヴィアゼリッタと一緒に新都のホテルに泊まるはずだったが、一日だけアインツベルン邸に泊まる事になった。
 『沈黙のルビー アルマゲインパクト』では、街で偶然見つけた衛宮士郎と遠坂凛らを追ってイリヤスフィールとともにアーネンエルベに来店し、隅っこの席に陣取る。読唇術と声真似で凛の言葉をイリヤスフィールらに伝えた。その後、落下してくる隕石の軌道修正のため、次元の狭間に飲み込まれたマジカルサファイアに代わりマジカルルビーとの仮契約による並列処理で多元転身する。


夢幻召喚(用語)
 インストール。
 クラスカードの本来の使用方法。通行証を介した英霊の座への間接参照により役割に応じた英霊の力の一端を写し取り、自身の存在に上書きする擬似召喚。つまり『英霊になる』こと。夢幻召喚をするとカレイドステッキは宝具の状態になるが、その状態でも会話ができる。これによって再現された宝具はオリジナルとほぼ同等の性能を持つ。魔力が切れると強制的に解除される。
 本来は呪文詠唱が必要なようだが、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンは膨大な魔力によって強引に夢幻召喚をした。
 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンらが夢幻召喚した時の衣装の露出度が高いのは、正式な召喚ではなくあくまでも紛い物の召喚であるためで、ちゃんとした実力を持った者がちゃんと夢幻召喚すればまともな布面積になるとか。


メルセデス・ベンツェ300SLクーペ(用語)
 アイリスフィール・フォン・アインツベルンの愛車。
 中古でも1500万円程度という高級車だが、アイリスフィールによって森の中の道なき道を疾走したうえ大木に激突し、しかもアイリスフィールにドアを蹴り破られて中破した。


森山那奈亀(人名)
 もりやま ななき。
 穂群原学園小等部5年1組。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと美遊・エーデルフェルトのクラスメイト。いわゆる背景キャラ。
 目が細くぼーっとした表情でいることが多いが、頭の回転が速く冷静な判断を下す。料理は食べること以外興味がない。さりげなく嶽間沢龍子を苛めるのが趣味で、言葉責め系のソフトS(彦二部屋のキャラ紹介ではドSとされていたが、それは「だいたいあってる」とのことだった)。怪力を持つ。
 クロエ・フォン・アインツベルンに唇を奪われる。
 ファーストキスを奪われた怨みを晴らすため、嶽間沢龍子、森山那奈亀、藤村大河とともに初ちゅー奪われまし隊を結成しクロエにドッジボール対決を挑むが、あっさりアウトになる。なお勝った場合のクロエへの要求は『宿題写させて』。
 パウンドケーキを作る調理実習ではイリヤスフィール、雀花、龍子とグループを組むが、龍子の度重なる妨害によってかなりエキセントリックなものが出来上がる。


森山那奈亀の姉(人名)
 本名不明。
 穂群原学園高等部に在籍。モテカワっぽいふんわり美人。最近は帰国子女のツインテと金髪ドリルにお株を奪われているが、下級生からはお姉様と呼ばれているらしい。


約束された勝利の剣(宝具)
 エクスカリバー。
 セイバーの宝具。黒い極光の剣。鏡面界を両断するほどの威力を持つ。
 アーチャーを夢幻召喚したイリヤスフィール・フォン・アインツベルンは光の剣の方のこれを投影した。


ライダー(カード)
 美遊・エーデルフェルトによって回収された。
 カードの効果は単体では意味を成さないもの。
 『騎英の手綱』を使用する際には無銘・短剣が手綱に変化する。


ランサー(カード)
 魔術協会によって回収された。これを限定展開することでカレイドステッキがゲイボルクに変化する。
 宝具がゲイボルクであるため、限定展開などでは手加減ができない。
 黒化英霊としての姿は第五次聖杯戦争におけるランサーの姿。アーチャーとともにバゼット・フラガ・マクレミッツに倒され回収された。


リーズリット(人名)
 アインツベルン家のメイド。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの姉のような存在。巨乳。
 メイドとして働くよりもラフな格好でくつろぐことが多い。自分たちの正装であるメイド服のことを忘れ去っている。


離界(用語)
 ジャンプ。
 鏡面界から出ること。


龍穴(用語)
 詳細不明。地脈の集合する霊地のことと思われる。
 イリヤスフィール・アインツベルン、美遊・エーデルフェルト、遠坂凛、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトは山の地下大空洞(おそらく円蔵山地下の龍洞)の龍穴から地脈を拡張するために高圧縮魔力を注入した。


柳洞一成(人名)
 私立穂群原学園に通っている。


ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト(人名/魔術師)
 魔術師。時計塔に編入して一年が経つ。魔術回路の性能は遠坂凛と同等。経済状態は凛よりもよい。凛とは恐ろしく仲が悪く、拳で語り合う仲。水羊羹が好物。
 ある日、二属性鉱石混合実習中に凛が宝石の射出角度を間違えて宝石がルヴィアゼリッタの額に深々と突き刺さる。凛は謝罪したが、ルヴィアゼリッタはそれを受け入れず手袋を投げると同時にガンドを撃ち込む。それを切っ掛けに互いにガンドを乱射する大喧嘩となる。結果、講堂Dは壊滅し、地下7階と8階が吹き抜けになり、負傷者14名、被害総額は概算で200万ポンドと推算される大破壊をもたらした。
 最悪除籍もあり得る状況だったが、主席候補の二人を失うのを痛手と考えたキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグがこの事件を預かり、成功の暁には二人とも弟子にするという条件でクラスカードの回収という任務を与えた。
 その際にゼルレッチからカレイドステッキ(マジカルサファイア)を貸与されるが、早々に凛と仲間割れをしたために見限られる。その後、マジカルサファイアとその新たなマスターの美遊・エーデルフェルトを従えて現れた。
 日本では凛とともに留学生扱いで穂群原学園高等部に通っており、学園のアイドル的存在になっている。また性的ハプニングを起こしつつ衛宮士郎を相手にフラグを立てまくっているとかいないとか。
 セイバーの攻撃により重傷を負うが、ゲスト登録による一時的なマスター認証ながら再びマジカルサファイアを手にすることで回復。同じくマジカルルビーを執った凛とともにイリヤスフィールや美遊を遥かに上回る戦闘力でセイバーに立ち向かうも、鎧を破壊しバイザーに罅を入れるだけにとどまった。
 最後のクラスカードであるバーサーカー戦では凛とともに獣縛の六枷でバーサーカーを拘束した。
 クラスカードを収集し終えた後はそれらを全て持ち逃げして自分がゼルレッチに届けようとする。しかし一晩中凛に追い回された挙句逃走に使ったヘリまで撃墜され、ゼルレッチの命令で一般常識を身につけるために凛とともに一年間日本に留学することになった。
 クロエ・フォン・アインツベルン捕獲作戦では拘束帯を逆利用されて凛とともにあっさり捕縛されて戦線を離脱する。その後遠坂邸を脱出したクロエを連れ戻すためにアインツベルン邸を訪れた際に衛宮士郎がそこに起居していることを知り、翌朝さっそく一緒に通学しようと自家用車で迎えに行った。もっともその時間では既に朝練のため登校していたのだが。
 別次元の凛がルヴィアゼリッタとともに単次元創世に挑むが失敗し、複数の次元が融合した空間が発生してしまう。ここに取り込まれたイリヤスフィール、美遊、高町なのは、フェイト・テスタロッサにより空間の中心である時計塔を破壊され、イリヤスフィールにマジカルルビーのハリセンモードでしばき倒される。
 クラスカードを強奪しに来たバゼット・フラガ・マクレミッツを迎撃し、派手に宝石を使って戦うも、目立った手傷さえ負わせる事なく倒された。しかしこれは凛が来ている事を知ったうえでの目くらましであり、凛はルヴィアゼリッタとの戦闘に気を取られていたバゼットに無数のガンドに紛れて死痛の隷属の術式を組んだ宝石を当てることができた。
 この戦闘でエーデルフェルト邸が全壊するが、それはほとんどがルヴィアゼリッタの魔術によるもの。戦闘後に気を失うが、オーギュストと凛により崩壊の直前に地下に運ばれて無事だった。まともに動くこともできないほどの重傷だったが、地下から地面越しにバゼットにガンドを撃ち、それによってイリヤスフィールは死痛の隷属を発動することができた。
 バゼットが引き上げたあとはバゼットにどう仕返しをするかを考えており、手始めに屋敷の損害分を魔術協会に請求しつつ回り回ってバゼットの負債になるよう手回しを始めている。
 屋敷が再建されるまでの間は新都のホテルを借りて住むことになったが、一棟丸ごと貸切にしようとして断られたため、オーギュストにそのホテルの株の買占めを命じた。


ルビー(用語)
 →マジカルルビー


ルビーサミング(用語)
 カレイド流活殺術四十八手の一つ。マジカルルビーの技。
 敵の目を狙って柄頭をブチ込むという非常に危険な技。キャスターのクラスカードに大敗した直後にはルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトの眼球を突いた。裏式サミングでは両の上羽を使って両目とも潰すらしい。


ルビーデコピン(用語)
 カレイド流活殺術四十八手の一つ。マジカルルビーの技。
 上羽を中羽で抑え、力を込めて上羽を対象の額に向けて射出する技。殺傷力は低い。


ルビーデュアルチョップ(用語)
 マジカルルビーの技。
 両側の羽で同時に手刀(?)を放つもの。


ローターシュトゥルム(魔術)
 →炎色の荒嵐。

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