アド・エデム
 Ado Edem。
 騎士エデム。魔剣・斬撃皇帝を持つ。
 亜麗百種との戦いでは目立たない騎士だったが、アリストテレス飛来を期に表舞台に台頭。斬撃皇帝で黒いアリストテレス(タイプ・ジュピター)を一撃のもとに両断した。以後はあまりに逸脱した魔剣のため、亜麗百種、人間、騎士たちによって大断層に作られた廃棄場『魔女の大傘』に幽閉された。
 アリストテレスとの戦いが終わりに近づく頃、人間サイドの切り札として投入されて難攻不落といわれた十字架(タイプ・サターン)を消滅させるも、以降の生死は不明。


アトラシア
 封印区アトラシア。ゴドーがブラックバレルを発掘した場所。


アリストテレス[ ONE][Ultimate ONE]
 大戦末期に現れた八体の生命種。正体不明の存在。それぞれの形態は著しく異なり、その生態も相容れない。他天体から飛来したもので、それぞれの天体の系統樹の唯一最強の生命体。転じてその天体そのものでもある。それぞれが一体のみで現存するこの世界の生命種を絶滅させることが可能。
 アリストテレスという名称はヒト人がつけたものだが由来は不明、旧時代の学者にその発端がみられる。そもそも彼らには名前の概念すらない。アリストテレス同士で争うことだけがなく、それ以外は自由に活動している。中にはこの星の生命種から知識の概念を学び、人類と接触するアリストテレスも数体現れる。
 人類と亜麗を敵視し、無差別に攻撃を繰り返した。これにより人類はその基盤を完全に破壊され、亜麗百種もその数を激減する。大戦終了後、空を覆った雲海によって活動は停滞するも、現在も無差別に惑星上の生命種を消去していっている。これ以後、人間種と亜麗は不可侵の交友となり、アリストテレスという共通の敵を排除するまで自らを人類と大きく区切る。
 それぞれの故郷である惑星からの勅令を受信し、伝えるタイプ・サターン(十字架)が消滅したのち、人類と最終戦闘に入る。
 なお死徒二十七祖の五位であるORTは水星(?)のアルティミット・ワンであるが、地球が発信したSOSサインを受け取る最強種ではない。また五千年ほど早く地球に到達した。そこから計算すると、Notes.の時代は西暦五千年前後ということになる。


亜麗百種[a-ray]
 星の資源を使いきった人類が生み出した次世代の霊長類。
 かつての星に現存していた各生物種をモチーフにしたもの。荒廃した星でも生存可能であるように生態を大きく改良・強化されたもの。その系統樹は様々で、大きく分類して百種にわたる。一から十までの位である亜麗は単一種であり、群体ではない。
 中には人間としての遺伝子を含み、人間と似た形態の亜麗も存在するが、やはり大部分は様々な生命種と霊長類とが融合、進化したものである。


ウィッチ・スウィフト・アンブレラ
 →魔女の大傘


ウエストランド
 西の大陸。騎士アド・エデムが黒いアリストテレスを両断した際に暴走した、黒いアリストテレスの擬似太陽によって焼き尽くされた大陸。ゴドーの出身地である人工楽園もここにあった。


ORT[type:mercury]
 オルト。死徒二十七祖の五位。水星(?)のアルティミット・ワンであるが、5000年ほど先に地球に到着してしまった。なお地球が発信したSOSサインを受信する最強種ではない。
 全長40メートルほどの宇宙生物。外見は巨大な蜘蛛に酷似する。
 西暦以前に南米に落下した突然変異種らしい。攻性生物として次元違いの能力を誇る。無謀にも捕獲に来た前五位の祖を秒殺、後に吸血能力を持つことが判明し、祖として扱われる。単純に実力でいえば現在世界最強。地球で戦う限り弱点は無いとされる。死の概念がないため直死の魔眼でも殺すことはできず、物理的に破壊するしかない。
 地上のいかなる材質よりも硬く、柔らかで、気温差に耐え、鋭いという外皮に覆われている。
 侵食固有結界(固有結界に似た能力)『水晶渓谷』を数千年にわたり展開しているという。水晶渓谷は彼が存在するだけでそこを彼の住んでいた環境に変化させるというものであり、要するに異界秩序による地球の物理法則の改竄である。


騎士[Ether Liner]
 荒廃した地上でも生きていけるように適応・進化した新人類である人間種の中でも、より人型の生き物として進化したもの。人間種の中でも激変した環境の影響をより強く受諾した生命種。
 誕生時から体外にもう一つの器官(魔剣と呼ばれる特殊兵器)を持ち、いずれこれをジンによって物質化するに至る。旧時代の兵器の助力なしで亜麗と対等に競いあえる攻性種。実戦に用いられるほど強力な魔剣を持つ者のこと。
 現在は七十八人が登録されている。


黒いアリストテレス[type:jupiter]
 大陸の西に出現したアリストテレス。
 全長数十キロメートルに及ぶ黒一色の巨人で、フォルムは人間に極めて近かった。正体は黒色の光子ガスの集合体で、理論上その大きさは無限大にまで膨張する。ガスの中心に擬似太陽としか説明できない正体不明の核を持ち、体である光子ガスはその物体から放出されていたようだ。
 八体のアリストテレスの中で最も生命を消去した。西の大陸に総力戦を挑まれ、これを無傷で(といっても傷という概念がないのだろうが)撃退する。その後西の大陸に派遣された騎士団との戦闘の末、騎士アド・エデムの魔剣・斬撃皇帝によって両断される。断ち切られた擬似太陽は暴走し、西の大陸の地表をすべて灼き尽くした。


ゴドー
 Godo。
 本名消去。天の亡骸を撃墜し、銃神、偽神、神もどきという通り名で呼ばれる。荒廃した世界に残った数少ない旧時代の人間。終末の中でも生き延びようとした人間たちによるウエストランドの人工楽園の出身。環境適応処置を受けていたため生き残った唯一の人間。最弱ではあるが、最強の毒に耐えうる狙撃手。死亡時には十九歳ないし二十歳。
 鋼の大地の環境は人間である彼にとって月に住んでいるようなもの。機械と薬の助けなしには満足に呼吸もできず、食料は毒でしかないのだが、幾度もの終末を乗り越えてしまったためか自虐的ではあるが悲観的にはならないといった達観(諦観)に至っており、日々のんびりと過ごしている。
 かつては十二、三歳の頃に家族を殺された復讐心から封印区アトラシアよりブラックバレルを発掘し、射撃の腕を磨いた。タイプ・ヴィーナス降下阻止作戦に参加した後は戦いを避けて行方をくらました。世界樹の街では天使狩りを生業にしており、少女が現れてからはノルマを一日二十体から三十体に増やした。なお稼ぎはあまりよくなかった。
 五年前の鳥堕しを覚えていた軍部の者によってタイプ・サターン(十字架)迎撃戦に登録され、同作戦において死去。


斬撃皇帝
 アド・エデムの持つ魔剣。星を食うもの。
 対象の大きさに合わせて刀身を増大させるだけの単純な魔剣。魔剣構成前は種子(剣種)状態で待機し、エデム開眼に呼応して芽吹き、大地に突き刺さり拡大・増築を思考の速度で行ってゆく。剣種は掌にすっぽり収まる程度の大きさで、それを握った手と同化するように成長する。なお剣種は土中では不活性。
 活性状態では手と同化した部分の上下に黒い刀身が現れる。刀身の幅と厚み、および上下の刀身の長さはともに8対2の比率である。
 しかしいくらジン(真エーテル)を利用した魔剣といえど、これだけの巨大質量を構成するには莫大な変換源が必要となる。そのため、斬撃皇帝は増大すれば増大するほど同時に大地を削り取ってしまう。
 資源を得るために大地を流土させていった旧世界の方法となんら変わらない斬撃皇帝は、『人間を守る為に世界を滅ぼす』という人間種の在り方の具現といえる。
 通常戦闘状態において刀身の周りに見える青いオーラのようなものは、刀身の放つジンではなく刀身によって裂かれた空。タイプ・プルートーの血液である赤い空を切り裂き、真実の空を垣間見せる斬撃皇帝の威容である。


十字架[type:saturn]
 全長三千メートルに及ぶ十字架のようなアリストテレス。その外皮は発光する鉱物で形成されており、模様は一切ない。
 空中要塞とも呼ばれ、惑星圏内にいるアリストテレスたちのリーダー格であるらしく、それぞれのアリストテレスの故郷である惑星からの勅令を受信して伝える役割を担う。
 十字架に似たこの飛行物体は、その体から地上に向けて光の雨を降らしていく。雨は一メートルほどの十字型の電磁衝撃で、地上に着弾すると同時に爆散、周囲の生命体を消滅させる。十字型の光には他に種類があり、そのまま地表に穿孔して地震を誘発させ、生命が住む大地そのものを破壊する。地表に突き刺さる無数の十字架は、荒れ野に広がる墓標そのものだろう。
 これの迎撃戦においてゴドーが死去した。
 騎士アド・エデムによって消滅し、その後アリストテレスは人類との最終戦闘に入った。


銃神[GODO]
 ゴドーのこと。偽神、神もどきとも。


少女
 投影。天使の幻想。
 ある日突然ゴドーのアパートメントに現れ、お手伝いと称して居候する少女。長い金髪と白いワンピース、幼さを残した顔に頭の上には光の輪が浮いているという、まさに天使という容貌をしている。が、亜麗百種の中の天使ではなく、天の亡骸(type:venus)の捕食端末。通称アリスちゃん。
 ギターを弾くが、チューニングすら知らなかった上に下手。基本的に、いるだけで何もしない。特殊能力は微妙な癒し効果。得意技はゴドーの給料を食いつぶすこと。趣味は大樹の下に集まった人々の人生鑑賞。


ジン[grain “Ether”]
 宇宙塵。第五架空要素。真エーテル。惑星としての機能をなくした星にあふれだしたあらゆる有害、計測不能の粒子の総称。人体に有害であるが、ごくまれに人体に特異な変化をもたらすことからエーテルとも呼ばれる。
 亜麗百種、人間種、騎士、ともにこのジンによって生み出された新種にすぎない。大気中に分散するジンのエネルギー変換効率は凄まじく、結果としてかつての惑星上ではありえなかった戦闘理論が打ち出された。
 ジンを体内に取り込める亜麗、ジンを結晶化させた魔剣との戦闘において、旧時代の兵器は全てが無価値なものとなってしまった。


人工楽園
 ウエストランドにあったゴドーの出身地。生き延びようとした人間によって作り上げられ、黒いアリストテレスによって消滅した。


世界樹
 死んだタイプ・ヴィーナス(天の亡骸)の翼。世界樹の街の空を覆い、雲海まで届く巨大な二本の大樹。翼の羽は本来の姿に近い天使のイメージをかたどってカタチを得た。


世界樹の街
 タイプ・ヴィーナス(天の亡骸)の死骸を監視する為に作られた基地。設立当時はここに配属される者は島流し同然であったが、天の亡骸が地上を緑化させていることが判明し、徐々に街として成長していった。実際は天の亡骸が緑化していたのではなく、天の亡骸の上に緑(といってもねずみ色の木々と枯葉色の草原だが)が芽生えていたのだ。
 タイプ・ウラヌス、タイプ・ネプチューン射出作戦において大樹の葉はその大部分を失う。


空が、赤い[blood sky]
 この世界の空のこと。灰色の雲海を越えた上には青ではなく赤い空が広がっている。大気汚染のためではなく、大戦末期に飛来したタイプ・プルートーの血液のためである。
 タイプ・プルートーを侵入させまいと対決した六人姉妹と相討ちになり、その血液はこの惑星を覆ってしまった。空を包む灰色の雲は六人姉妹が張った防御膜と思われる。この赤い空の中、侵入を阻まれた残る二体のアリストテレスは海を泳ぐ魚のように浮遊しているという。


空が、昏い[cloud sky]
 雲に覆われた空。何十と重なった雲層は、大戦以後、空というものを隠している。空が灰色なのではなく、空が見えないということ。灰色の雲はタイプ・プルートーと相討ちになった六人姉妹が張った防御膜と思われる。


第五架空要素
 →ジン


第五真説要素
 ジンに相克し、自壊させる鉱物。ブラックバレルの構成材質。


大戦[Babel’s Tale]
 星の臨終後、生き延びた人類と亜麗百種の間に起きた戦争。生き残りをかけた人類と、世界の覇権をかけた亜麗との争い。
 群体ではなかった亜麗を統一した六人姉妹の前に人類は敗北寸前までおいこまれた。大戦末期、人類側は人間種と騎士を生み出し、戦いは死した星をさらに死滅させる大戦へと発展する。
 大戦の勝者はいない。両勢力の戦いは、突如飛来したアリストテレスによってどちらも壊滅寸前に追い込まれる事で幕をおろし、不可侵の交友を結んだ。アリストテレスという共通の敵を排除するまで自らを人類と大きく区切っている。


大断層
 亜麗百種の盟主である六人姉妹の末妹『審判』が作り上げた、世界を二分する大地の亀裂。六人姉妹も作りたくて作ったわけではなく、騎士たちによって殺された末妹の断末魔がそのまま星を抉ってしまったに過ぎない。
 この中に魔女の大傘が建てられている。


タイプ・ヴィーナス
 →天の亡骸


タイプ・サターン
 →十字架


タイプ・ジュピター
 →黒いアリストテレス


天使[No・20 Gurdian Angel]
 亜麗百種における人工の天使。百種中二十位だが、物質を破壊するという面においてのみ十位内種に肉薄し、魔剣を持つ騎士と同格とされる。つまり単体で核ミサイル並みの破壊活動ができる。
 単一種の亜麗を守護する群体。旧世界における最大宗教の天使をオリジナルにもつ。二枚の鳥類の翼を持つ人間種。体のつくりはヒト型の女性体。世界崩壊後、大気中に散乱した重粒子を体内に吸収し、それを動力源として活動する攻性種。
 なおその翼は空を飛ぶためのものではなく、周囲の重粒子を収束させる受け皿であり、翼がなくとも飛行する。外見的な美を重視する。
 無論ほかのヒトと同じく高度な知性を持つ。しかし世界樹の街を襲うそれは別物であって知性はなく、ヒトを襲うが危険性は野犬程度で実害はほとんどない。


天の亡骸[type:venus]
 全長千メートルと推定された金星のアリストテレス。その姿を確認した者はなく、形態は定かではないとヒト人は言っている。
 二枚の翼らしきモノを生やしたどことなくヒトに近いフォルムをした生命体で、他のアリストテレスに比べるとこの星の生命系統樹に近い。
 他のアリストテレスの侵攻にやや遅れて大戦以後に出現し、長く雲海の中を漂っていた。しばらくは無害であったが、理想的な苗床の探査・選定を終了して降下を開始する。記録では新暦八十三年に騎士団たちによる壊滅作戦によって撃墜、大陸のいずこかに落下したとのこと。本来はその惑星の地表に落下し、大地に根を張って自分の分身となる何億もの胞子(天使型の捕食端末)を撒き散らして惑星中を食い尽くす侵略型環境育成林床植物。生きたまま地表に下ろした時点で現生態系の終焉を意味する。
 死亡して後の世界樹の街に墜落し、その地盤となる。その際に肉体は死亡したが、意志らしきもの(本来それに意志という概念はなかった)は生き延び、その羽が本来の形態に最も近いイメージである天使をかたどってカタチを持った。これにより絶対に意思疎通ができないはずだったヒトと同じ思考回路を得た。
 寄生型であったため、人間種の概念をも摂取してしまった。


鳥堕し
 天の亡骸(タイプ・ヴィーナス)撃墜のこと。世界樹の街のタイプ・サターン迎撃戦の五年前に行われた。この際にゴドーに『銃神』という俗称がつけられた。


西の大陸
 →ウエストランド


人間[Last-Seed]
 品種改良を受けていない人間種。もしくは、その末裔。すでにこの惑星上では生存不可能な為、絶滅寸前といわれている。希少種であるが、希少価値はない。
 生物としては強力だったが生命としては弱かったため世界終革によって大部分が死滅し、残った者たちも大気に満ちたジンに対応できずに死に絶えていった。人間たちはそんな中でも生き延びようとして人工楽園を作り上げるが、黒いアリストテレスにより速やかに消滅した。
 鋼の大地において人間が生きていくことは月に住んでいるようなもの。人間が外界で生存していくためには薬物や機械によるサポートが必要で、空気も素のままで吸引すれば死に至り、工場で作られる食物は身体能力を向上させすぎ、逆に毒となってしまう。
 環境適応処置を受けていたゴドーは生き残った最後の人間である。


人間種[Liner]
 鋼の大地における人類。かつての人間種が、そのままの姿でこの世界に対応できるように進化したもの。正確には彼らも亜麗に含まれる。現在の環境に対応して生活ができるが、やはり人間としての機能を上回る能力はない。
 かつての文明社会を再生しようと国家を形成している。アリストテレスの襲来以降は亜麗百種とは不可侵状態。


鋼の大地[over count 1999.]
 臨終した星。死に絶えた惑星。生物の住めない世界。現在の世界の名称。正式名称ではなく、荒廃した大地に生きるヒトの間に伝わった俗称。魔術は失われている。
 鋼の大地の記名が示すとおり、現在の大陸の大部分はひび割れた荒野であり、灰色と白濁とした雲に覆われている。食物は育つことはなく、大気はかつてのように動物に適した物ではなくなっている。
 人間種ふうに言うのなら、徹底した世紀末。けれど母体である星が死亡しても、人間種はその発達した文明技術によって生き長らえた。かつて人々が思い描いた星の終わりでさえ、人間種を滅亡させる事はできなかった。
 星にとってそこに発生した生命種によって滅び去るのもまた『いいこと』であるが、それは自らを滅ぼした種も道連れとすることで赦すのである。自らが死んでも生きながらえた人間種に恐怖した星は最期に他天体に『いまだ存命する生命種を絶滅させてほしい』と助けを呼んだ。その結果飛来したのがアリストテレス。


ブラックバレル[Longinus]
 ゴドーが封印区アトラシアで発掘し、所有する黒い銃。六人姉妹には天寿の概念武装と呼ばれる。第五架空要素=ジンを自壊させる第五真説要素によって作られた兵器であり、ジンを微量でも含む生命体にとっては天敵ともいえる。
 この銃によって放たれた弾丸は、真エーテル(ジン)によって活動するモノならばいかなる能力値をも無視して傷を与える魔の一撃となる。神殺しの銃であり、攻撃対象になる生命種が強大な力、つまりジンを含むほどにその殺傷能力は飛躍してゆく。直接肉体に打ち込まれる癌細胞のようなものか。
 世界に存在するすべての生命種はジンの影響を受けているため触れることすらかなわないが、人間であるゴドーは使いこなすことができる。人間がジンという新しいエネルギーに拒絶されたという欠点を逆転させた兵器。
 汎用性が高く、各種オプションを換装することで狙撃銃としても使用可能。基本は曲銃床を用いるライフル型。
 発掘時にはオリジナルとレプリカの二挺があり、ゴドーが愛用していたのはオリジナルの方。


魔剣[Knight arms]
 騎士が持つ武器の総称。
 この世界に生まれた人間種は、すべからくジンの影響をうける。生誕の際にジンを多く体内に含んで誕生した赤子は体外にもう一つの器官を持ち、それを自らの骨子として育て上げ、成人の際に外界にジンによって物質化する。この、いまだ未解析のジンで形成された兵器は様々な現象を誘発し、その影響は十分に兵器とよべるレベルをもっている。
 魔剣をカタチにできる人間は数少なく、中でも実戦に用いられるほど強力な魔剣を持つものを騎士と呼ぶ。一人の騎士につき魔剣は一振りとされる。


魔女の大傘
 ウィッチ・スウィフト・アンブレラ。アド・エデムが幽閉されていた牢獄。呼称の由来は開いた傘を逆さにしたような足場に創られているため。
 大断層の只中に建てられた城。城のカタチをした牢獄で、数多の城壁と幾重もの扉、千の鎖で玉座に座るモノを縛り付ける。城壁から玉座に向けてそれこそ蜘蛛の巣のように鎖が伸びており、玉座から立ち上がるには城の全てを破壊するだけの力が必要とされる。その他、玉座まで辿り着くためには七十八の扉があり、これも並の騎士では打ち壊せない『魔法の扉』であるらしい。


リアル・オブ・ザ・ワールド
 真世界。タイプ・ムーンが持つ魔剣の名称。


六人姉妹[No・1 saving system to earth]
 大戦のおり、亜麗百種の盟主として君臨したモノ。
 外見は人間種そのもので、六人全員が黒い帽子と箒に乗った童話の魔女のような姿をしていたという。一人一人が亜麗百種すべてを凌駕する能力を持っていた。鋼の大地において魔術は失われているが、六人姉妹はそれぞれ本当の魔法使いであったらしい。
 大戦末期、末妹の『審判』は騎士によって倒されたが、その断末魔によって大陸の中心に断層を作ってしまった。残る五人の行方は不明。

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